2023年 6月 の投稿一覧

ゲーミングPCを買い替える場合に重視すべきポイント

ゲーミングPCユーザーは、自作派とBTO派に分かれます。自作派はパーツの情報を逐一チェックしながら随時アップデートを行いますよね。

一方、BTO派は基本的に数年に一度の買い替えのみ、という方が多いようです。しかし、PCは年々高額になっていますから、できれば少しづつアップデートしながら使い続けたいところ。

そこで、BTO派がゲーミングPCを買い替える場合に重視すべきポイントをまとめてみました。

拡張性:マザーボード

末永く、少しでも性能を維持しながら使い続けたいのなら、まず注目すべきは拡張性です。

BTOの場合はマザーボードが必要最小限の拡張性であることが多く、弱点のひとつでもあります。とはいえ、いくつかのポイントに注目すれば、5年以上にわたって一線級を維持することは可能です。

マザーボードについては、

  • CPUソケットの規格が長く続きそうか
  • PCIe、M.2など最低限のスロットが確保されているか
  • VRMなど保護回路が十分に確保されているか

の3点が重要だと思いますね。まず、単に「長く使う」という点においてはCPUソケットの規格が最も重要です。

ご存じの方も多いと思いますが、CPUソケットの規格は数年置きに代わっており、そのタイミングはCPUの世代交代に合わせられます。

マザーボードを交換せずに性能をアップさせるためにはCPUソケットが同じである必要があるので、規格が切り替わったタイミングで購入するのが長く使う秘訣かもしれません。

ただし、IntelのCPUはおよそ1~2世代ごとにCPUソケットが変更になる動きが続いています。この間、だいたい2~3年ですね。一方、AMDのソケットは4~6年続く傾向が見られます。

直近でも、Socket AM4は2017~2023年まで続きましたから、長く使いたい(CPUだけを入れ替えてアップグレードしたい)という方はAMD製マザーボードのほうが適しているかもしれません。

耐久性:電源

次に注目すべきポイントは電源です。電源は価格・品質と耐久性が比例しやすいパーツですが、高いから良いというわけでもありません。

近年の電源はどれも品質が上がっており、実はハイエンドとローエンドの間に致命的な差はないと考えて良いでしょう。しかし、高負荷状態が続くことを考えると80PLUSやCybenetics ETAといった認証のグレードを気にかけたいところ。

グレードがあがると変換効率もあがるため、必要な電力を確保するための発熱が小さくなり、結果的に寿命が長くなると考えられるからです。80PLUSならブロンズ以上、ETAならSILVER以上がひとつの目安になるかと思います。

作業性:ケースの広さと構造

最後に重視すべきポイントはケースです。ケースは滅多に壊れるものではなく、なおかつPCの性能に直接的な影響を及ぼしません。

しかし、パーツを交換する場合にはある程度の広さがあったほうが有利です。また、水冷の場合でもヘッドやチューブの取り回しが楽になります。

一般的に内部が広いPCケースのほうがエアフローを確保しやすく、冷却の面でも有利になりますから、パーツの故障リスクを下げることが可能です。

特にゲーミングPCの場合は、高負荷状態が続くことで熱だまりが起こりやすく、パーツの寿命を縮める原因になります。ノートPCよりもデスクトップPCのほうが長寿命なのは、慢性的な熱だまりが起こりにくいことも理由のひとつです。

実はよく考えられている大手BTOのゲーミングPC

ネットで検索すると、稀に大手BTOメーカーのPCが壊れやすい、といった情報を目にします。

しかし、個人的にはいずれのメーカーも上記3点は意識していると思いますよ。聞いたことがないメーカーのパーツを使っている場合でも、調べていくとOEM中心の老舗メーカーだったりしますので。

ただし、ケースの形状や広さは好みもありますから、その点はできれば現物を見ながら比較したほうが良いですね。

メモリ相性保証の基礎知識

メモリを購入する際に、相性保証の有無に悩んだことはありませんか?私も同じような悩みを抱えたことがあります。

なぜなら、メモリの相性はパソコンの安定性やパフォーマンスに関わる重要な要素だからです。しかし、最近では少々高くても相性保証のついたメモリを選ぶことが一般的になってきました。

特にゲーミングPCへのパーツ追加では、相性問題が頻繁に発生することがあります。そのため、相性保証は本当に重要なサービスと言えるでしょう。

では、メモリの相性問題とは具体的にどのようなものなのでしょうか?

そもそも「相性問題」とは何を指すか

通常、メモリはマザーボードの規格に合致していれば正常に動作することがほとんどです。しかし、稀に相性問題が発生し、メモリが正常に動作しないことがあります。

具体的なトラブルとしては、オペレーティングシステムが起動しなくなったり、メモリの一部しか認識されない(16GBのメモリのうち8GBしか認識されないなど)といった問題が挙げられます。

最近は相性問題が起きにくくなってきたとはいえ、過去にはバルクメモリなどで相性問題が生じることもありました。

バルク品は、メモリメーカーが製造する大量生産品であり、パッケージ品のように特定の製品名やブランド名が表示されていないものです。

パッケージ品は一般的には個別の保証やサポートが付属しているのですが、バルク品はこれが省かれています。

バルク=低品質ではない…しかし相性が出やすいことは事実

安さだけを求めてバルク品を選んでしまうと、予想外のトラブルに見舞われることもあります。デジタル機器で0と1で情報を扱っているのに「相性」?と疑問に思うかもしれません。

しかし、標準規格に適合し個別のテストも合格したパーツ同士でも、規格外の微妙な違いや解釈の違いによって仕様の差異が生じ、エラーの原因となることがあります。

例えばやっかいなのは、あるPCでは正常に動作するのに、別のPCではメモリエラーやハングアップが発生するといったパターンですね。これはメモリ間だけでなく、マザーボードやチップセットとの相性も考えられます。

また、1枚だけのメモリモジュールを装着する場合には正常に動作するかもしれませんが、2枚以上のメモリモジュールを搭載するとエラーが発生することもあります。

これは、メモリモジュールの枚数が増えるほどメモリバスの信号線にかかる負荷が増え、電気信号の遅延が長くなるためです。

したがって電気信号のタイミングにおけるマージンが小さい製品同士を組み合わせると、相性問題が生じる可能性があります。

相性問題が発生すると、メモリ自体に故障はない場合でも増設が難しくなったり、メモリの購入代金が無駄になってしまうことがあります。そこで、相性保証というサービスが役立つのです。

相性保証サービスとは何か

相性保証サービスとは、相性問題が発生した場合に、無償もしくは格安でメモリの交換をしてもらえるサービスのことです。

例えば、ドスパラでは「Dospara Club Members」という加入者向けの相性保証があります。これは、相性問題が発生したメモリを差額を支払うことで新品に交換してもらえるサービスです。

同様に、ツクモでも「交換保証」というサービスが提供されています。このサービスでは、保証料金を支払うことで相性や性能に関する不満を解決できます。

さらに、延長保証と組み合わせることで、BTOパソコン本体と追加パーツを同時に購入した場合などに、全体的な保証を受けることも可能です。

相性保証は、各メーカーから有料オプションとして提供されることが一般的ですが、その料金は非常に安価です。数百円から数千円程度でメモリの相性問題からの救済を受けることができます。パーツの選定に不安がある初心者の方には特におすすめです。

相性問題によるメモリエラーを防ぐためには、トラブルの原因を特定することが重要です。しかし、相性問題の場合、どのパーツが原因なのかを明確にすることは難しい場合もあります。

パーツを1つずつ入れ替えて動作を確認し、正常なパーツと問題のあるパーツを判別する方法もありますが、相性問題ではこの切り分けが結構面倒で、さらに時間もかかる可能性があります。

また、パーツの交換作業中に新たなトラブルを引き起こす可能性もあるため、注意が必要です。(焦ってマザーボードをひっかいてしまうなど)

したがって、初心者のうちは無理せず相性保証をしっかりつけていきましょう。大体数百円~2000円程度なので、安心を買う値段としては非常に安いですね。

相性保証サービスを活用することで、メモリの相性問題によるトラブルを回避し、安心して自作PCを楽しむことができるでしょう。

再びブーム到来するか?グラボ2枚刺しの特徴とメリット

かつてグラボを2枚刺しで運用することがブームになった時代がありました。Nvidiaの「SLI」やAMD(当時はATI)の「Cross Fire」などが話題になった時代です。

しかしグラボが高性能化するに従い、こうした2枚刺しの文化は廃れていきました。今は一部の愛好家のみがグラボの複数運用を行っているようですね。

絶対的な性能を求めるなら、グラボ2枚刺しは非常にロマンがあります。今回はグラボ2枚刺しの特徴とメリットについてまとめてみました。

NVLink SLIの概要とメリット

NVLink SLIは、NVIDIAのGPU間接続技術の一つであり、複数のNVIDIAグラフィックボードを効果的に連携させるものです。

NVLinkにより、GPU間のデータ転送が高速化され、複数のGPUが効率的にデータを共有し、処理能力を向上させることができます。

NVLink SLIを使うための条件

  • 認証マザーボードの使用
  • ブリッジ用コネクタ(別売り)の調達
  • ブリッジ用コネクタを接続する場所があるグラボの調達
  • 同一世代、同一モデルのGPUを使用していること

NVLink SLIを使用した場合と1枚刺しの場合を比較すると、当然のことながらSLIを組んだほうが性能はあがります。しかし、100の性能を持つグラボでSLIを組んだとしても、性能が200になるわけではありません。

1枚刺しの場合と比較すると、およそ10~30%の性能向上に留まるというのが一般的な見解です。ただし、一部のゲームやアプリケーションは、複数のGPUを効果的に活用するために最適化されています。

このような場合では、NVLink SLIによる性能向上が著しく、場合によっては50%程度の性能向上を見せることもあります。

CrossFireXの概要とメリット

AMDのグラボ複数運用といえばCrossFireXですね。概要やメリットはSLIとほぼ同じですが、AMD製のグラボのほうが全体的な価格が安いため、コストパフォーマンスはSLIよりも少し上かもしれません。

また、NVLink SLIと違って認証マザーボードやブリッジ用コネクタが不要であり、導入のハードルは低めです。

CrossFireXを使うための条件

  • 認証マザーボードの使用
  • 同一世代(同一シリーズ)のグラボの調達

CrossFireXの面白いところは、完全にグラボの型番が一致していなくても動作してしまう点ですね。例えばNVLink SLIを組むならばRTX3060を2枚用意する必要があるのですが、CrossFireXの場合はRX580とRX570でも動作してしまいます。

ただし、Vega64とRX480のように世代が異なると動作に支障をきたすかもしれません。また、デメリットとしてはNvidia製グラボよりも全体的な消費電力が高めなので、電源にかかる負担が大きいという点が挙げられます。

ミドルレンジグラボが余っているのであればCrossFireXは魅力的な選択肢なのですが、電源容量がネックになって運用できない場合が多いのです。

さらにCrossFireXは1枚刺しと比較すると性能向上の幅が小さめで、場合によっては1枚刺しのときと大差ないレベルになってしまうことすらあります。ハードルは高いものの、しっかりと効果を出したいのであればNVLink SLIのほうがおすすめですね。

低予算で性能3割アップを狙えるグラボ2枚刺し

NVLink SLIやCrossFireXは、環境さえ整えば、グラボ1枚ぶんで性能をしっかり底上げできるアップグレード方法です。特にCrossFireXはかなり手軽で、ほとんどのマザーボードが対応しているためにハードルが低いですね。

中古でRXシリーズのミドルレンジクラスを買ってくれば、すぐにでも環境が整いますし。しかし、肝心の性能向上は未知数で、「失敗しても痛くない人向け」と言えます。

ちなみにNVLink SLIに比べるとCrossFireXに対応しているタイトルは少ないです。有名どころでは「黒い砂漠」なんかが対応していますね。

もし予算や環境が適合するならば、中古のグラボ1枚で性能アップが期待できるグラボ2枚刺しに挑戦してみてください。

頭の良さとゲームのうまさの関係性を整理してみる

ゲーム好きの間では「ゲームがうまい=頭が良い」と考える人が少なくないようです。実は私もその一人で、ゲームのうまさと頭の良さには一定の関係があると感じています

しかし、ゲームといってもさまざまなジャンルがあり、頭の良さにも種類があります。そこで、ゲームのうまさと頭の良さの相互関係について考察してみたいと思います。

頭の良さとは何か

まず頭の良さについてですが、よく言われるのは「回転の速さ」や「記憶力」ですよね。しかし最近では「問題解決の速さ」や「柔軟な発想力」のほうが頭の良さとして表現されることが多いと思います。

頭の良さをざっと整理してみると、以下のようになるのではないでしょうか。

論理的思考力

物事を順序だてて、かつ整理しながら分析し、因果関係を把握する能力

空間認識能力

物体の配置や図形の変換など空間的な情報を処理する能力

短期記憶と情報処理能力

情報の保持と取扱いに関する能力

判断力、意思決定力

与えられた情報から最適な選択を迅速に行う能力

創造力

新しいアイディアや解決策を生み出す能力

以上を踏まえたうえで、ゲームとの関係性を考えてみたいと思います。

どの「頭の良さ」がゲームに関係するか

リアルタイムストラテジーゲームやパズルゲームは、状況判断や戦術の立案、迅速な反応などを必要とします。また、失敗や挑戦を繰り返しながら新たな戦略や解決策を見つけ出す能力も問われますよね。

ということでRTSやパズルゲームでは「論理的思考力」「空間認識能力」「情報処理能力」「判断力・意思決定力」が必要だと考えられます。時間制限が常にある状態でこれらを駆使するので、学校の試験と少し似ているかもしれません。

一方、FPSなどでは、高速で膨大な情報を処理しながら正確な判断を下しつづけることが重要であり、「短期記憶と情報処理能力」「判断力・意思決定力」が何よりも重要です。

この2つに加えて反射神経や動体視力も優れていると、すぐに良いスコアを出せそうです。FPSについては特に判断力の差が強さに結び付きやすいと思います。

ただしFPSといっても、フォートナイトのように建築の要素が入ってくると、空間認識能力や創造力も必要になってきます。フォートナイトは戦闘に「建築による地形の変動」を組み込んだ点が特徴であり、さらに広い頭の良さが必要になったことが人気の理由ではないでしょうか。

近年ヒットするタイトルは「複数の頭の良さを組み合わせること」が前提となっていて、単に記憶力が良い人や判断力に優れる人はあまり良いスコアを出せないように思います。

学歴や偏差値の関係性はそれほど強くない

アマチュアゲーマーの中には高学歴、高偏差値な人が結構いますが、さすがにプロになると学歴や偏差値とは切り離されてくるようです。

プロになるために進学や就職のための訓練をストップし、純粋にゲームの上達だけに時間を割くようになるからでしょうね。

ただし、私の肌感覚ですと「本気で勉強に取り組んだらかなり成績が良さそうな人」は大勢います。特に社会人になってから「頭が良いな」と感じる人は、ゲーム好きが多かったような気がします。

前述の5種類の頭の良さをバランスよく持っていて、どんなゲームでもすぐにクリアしてしまう人、身近に一人くらいいませんか?機会があれば、彼らの思考や言動をじっくり観察してみてください。

ゲーミングモニターは無駄?人間の目の限界「30fps説」は本当か

ゲーミングモニターのリフレッシュレートはどんどん上がっており、最近は240Hzのモニターも珍しくなくなりました。

先日、友人のひとりが「人間の目は30FPSまでしか認識できないのに、リフレッシュレートだけがあがっても無駄じゃない?」という疑問を投げかけてきたのです。

私はそもそも人間の目の限界を知らなかったので、この件について調べてみることにしました。

そもそも30fps説は信ぴょう性が低い

人間の目は「30fps」というのは、おそらく大手光学機器メーカーのサイトで解説されていた内容が根拠となっています。

参考:Canon「フレームレート(fps)とは?動画別のおすすめ設定を解説

ただしこのサイトでは、単に「見ている」と表現しているだけで、人間の目の限界が30fps程度とは言っていません。

ということで別のソースを探してみると、どうやら人間の目は240fpsが処理の限界という内容が多いですね。

この数値は、視覚情報の処理能力と感覚的な時間解像度に基づいているようです。人間の視覚システムでは、視覚刺激を受け取り、それを脳が解釈するまでの時間を必要とします。

視覚情報は眼球の網膜上の光受容体によって検出され、それが視神経を経由して脳に伝達されます。この処理よりも短い時間の描画であれば、脳が正確に処理できなくなるとのこと。

また、視覚情報の処理には「感覚的な時間解像度」という概念も関係しています。感覚的な時間解像度とは、時間の経過によって異なる刺激を区別する能力のことであり、視覚刺激が一定の間隔で切り替わると、人間の目はそれを個別に認識できます。

つまり、「脳が資格能力を処理するための時間」の限界がおおよそ1秒間に240回の更新間隔に近いのかもしれません。

ちょっとわかりにくいのですが、たとえ1秒回に240回以上画面が更新されたとしても、それを知覚するのは難しいと考えればよいでしょう。

大昔は30fps未満が普通の世界だった?

しかし240という数値も、大規模な検証を行った上でのものではないようです。そもそも1秒間に240回も更新される映像は、ほとんどの人間が体験していません。

例えば、昔の映画館やテレビ放送ではフレームレートは比較的低い値(10fpsや30fps)でした。これは、当時の技術やコスト、そして視聴環境の明るさに合わせた選択でした。

また、フレームレートは明るさと密接な関係があり、光量が少ないほど滑らかに見えます。実際に昔の映画館では、暗い環境下で映像を鑑賞するため、低いフレームレートでも映像が滑らかに見える傾向がありました。

一方、近年のゲーミングモニターでは240Hzのモデルが続々と市場に登場しています。今でも映画やテレビは60fpsも出ていないのに、ゲームだけ240というのも不思議な話ですよね。

ただし、まったく意味がないかといえばそうでもなく、数値があがるごとに「滑らかさ」は体感できるようです。私個人の経験を言えば、100fps/100Hzくらいまではしっかり認識できます。

しかし、100fps/100Hzから、120fps/120Hzくらいになった程度ではほとんど違いを感じられませんでした。これが140fps/140Hzを超えてくるとまた違いがわかる…という感じでしたね。

フレームレート/リフレッシュレートはほどほどで良いかもしれない

FPSのプロになるというのでもなければ、120fps/120Hzくらいの環境で全く問題ないと思います。

60fpsから120fps、100Hzから120Hzに変わったところでスコアが大きくあがるわけでもないですし。ただし、「体験」は間違いなく良くなりますね。

120fpsをコンスタントに出せて、なおかつモニターも120Hz以上となるとそれなりにお金が必要ですが、予算と相談しながら環境を作ってみてください。