2022年 11月 の投稿一覧

ゲーミングPCの「拡張性」は何を重視すればいい?

ゲーミングPCは「コスパ」と「拡張性」が大事であるとよく言われます。コスパはつまり価格性能比のことで、価格に対して性能が高いものを選びましょうということ。

しかし、「拡張性」とは何を指すのでしょうか。素直に考えると「グレードアップや改良のしやすさ」ですが、具体的にどのようなポイントに注目すべきかはあまり知られていません。

そこで今回は、ゲーミングPCの拡張性について具体的に解説します。

ゲーミングPCの拡張性=「スペース」「接合点の数」

結論から言うと、ゲーミングPCの拡張性とは「パーツを追加するためのスペース」と「パーツを接合できるポイントの数」に行き着きます。

スペースは拡張のすべてに影響

スペースとは、文字通り空間的な余裕です。ITXよりはMicroATX、MicroATXよりはATXという具合に、マザーボードとPCケースが大きくなるほど拡張性は増します。

ファンを追加するのも、グラボを大型のものに交換するのもスペースが無ければできません。また、空冷の場合はPCケース内のエアフローが多いほど冷却能力が増すので、エアフローを確保できるだけの空間も必要です。

接合点=マザーボード上のスロットなど

2つ目の接合点ですが、これはもうマザーボードの仕様に依存しますね。

具体的には、

・メモリスロットの数と搭載可能容量
・PCIeスロットの数と最大レーン数
・PWM対応Sys_FANの数
・SATAの数

などでしょうか。これらが多ければ多いほど拡張性は高くなります。

メモリスロットに関しては、メモリ1枚当たりの容量が大きくなったので4スロットもあれば十分すぎますね。

一方、PCIeスロットの数とレーン数については、M.2 SSDの普及でちょっと足りない場合もでてきました。これに関連して、M.2 スロットの数も重要なポイントになりそうです。

今後はストレージがどんどんM.2 SSDに移行していくと思うので、拡張性を考えるならば2個以上のM.2 スロットを持つマザーボードを選びたいですね。

あと個人的に重要なのがSYS_FANの数。ケースファンはマザーボード上のSYS_FANと記載されたピンにつなぐわけですが、これが2~3か所あると冷却性能と静音性を高めやすいです。

大型のケースファンを複数搭載し、低回転で十分な風量を確保しやすいので、温度管理が非常に簡単になります。

拡張性の確保はケースから

マザーボードはCPUの世代交代とともに入れ替える必要がありますが、ケースはその必要がありませんよね。

実はPCケースは、マザーボードを設置する穴の場所さえ一致していれば、5年でも10年でも使い続けられます。

実際、私のメインPCは6年以上同じケースですが、中身は3回ほど入れ替えています。それでも拡張性に問題はありません。

拡張性を気にするならば、

・Micro ATXマザーボードが搭載できるサイズのPCケース
・アルミやスチールで密閉性が高いケース
・前面、天板、底面に大径ファンを設置できるケース

がおすすめですね。見た目は地味ですが、サイドパネルはアクリル製でないほうが冷却性能は上がりやすいと思います。(金属の面積が大きいほど放熱しやすいため)

また、ケースファンは3個~5個程度設置して、低回転で回すと静かでよく冷える環境が出来上がります。ということで拡張性の優先度は1にPCケース、2にマザーボードという点を覚えておいてください。

Cybenetics認証取得済みの主要な電源

PC電源の性能・品質評価といえば80PLUSですが、2年ほど前から新しい認証基準を見かけるようになりました。

それがCybenetics社が発行する「Cybenetics ETA」や「Cybenetics LAMBDA」と呼ばれる基準です。どちらも日本国内ではそれほど見かけませんが、海外では一定の評価を得ています。

そこで今回は80PLUSよりも厳しい基準といえるCybeneticsの認証を取得した電源を紹介します。

Cybeneticsの評価基準を簡単におさらい

Cybeneticsが提供しているETAは、簡単に言えば80PLUS認証の評価項目を増やしたようなイメージです。

変換効率のみならず、「力率」や「5VSB変換効率」「待機電力」が評価項目に設定されており、それぞれの数値によってグレードが6段階に分かれています。

グレードの名称は80PLUSと似ているのですが、評価項目が多いだけに80PLUSよりも厳しい内容であると推測できますね。

日本語の公式ページが見当たらなかったのですが、Cybeneticsの公式サイト(https://www.cybenetics.com/index.php?option=eta)に詳しい説明が載っていました。

個人的には、変換効率のみならず力率(実際に働いている電力)を表しているのは良いと思いましたね。気になった方は力率についても調べてみてください。

Cybenetics社は電源の品質評価であるETAのほかにも、静音性を評価する「LAMBDA」も設けています。

この2つの基準に対応した電源は日本でもほとんど見かけないのですが、品質的にはとても良いものと感じ、国内で入手できるモデルを調べてみました。

Cybeneticsの認証を取得している電源

早速、ETAおよびLAMBAを取得している電源を見ていきましょう。あまり数は多くないのですが、80PLUSと同時に認証されているものが多いので、探せば見つかるかもしれません。

ADATA「XPG CORE REACTOR」

Cybenetics認証をいち早く取得して国内販売を続けているのがADATA。(https://www.adata.com/jp/xpg/641?tab=description

XPG CORE REACTORは80PLUSと同時にCybenetics ETAおよびLAMBDAを取得しているので、高効率かつ清音性が高い電源であると評価できます。

SilverStone「HELA 850R Platinum」

PCIE5.0電源(12VHPWR)対応の次世代高品質電源と言える「HELA 850R Platinum」(https://www.silverstonetek.com/jp/product/info/power-supplies/HELA850RPlatinum/)も、Cybenetics ETAのPlatinum認証を取得しています。

Platinum認証は6グレードあるうちの上から3番目で、上位グレードのひとつですね。

セミファンレス仕様で、背面スイッチでファンの回転/無回転を切り替えられるほか、高負荷環境でも非常に静かなことが売りです。

起動時の音もかなり静かなようで、個人的にはATX2.0世代の鉄板のひとつになりそうだなと感じています。

Corsair 「RM750e 750W」

かの有名なCorsair のRMシリーズからも、Cybenetics認証を取得したモデルが登場しています。(https://www.links.co.jp/item/corsair-rme-series-rm750e/

2022年の新モデルであるRMeシリーズは、Cybenetics Platinum 認証を取得済み。容量は750W・850W・1000Wの3種で、価格も1万円台中盤からとお手頃です。

ただし、Amazonの販売ページでは「Cybenetics Platinum 認証」がうたわれているものの、日本の代理店であるリンクスの公式ページではその名称が見つかりません。

代わりに80PLUS Goldがうたわれているので、気になる方は問い合わせたほうが無難ですね。

ゲーミングノートの薄さの秘密とは

デスクトップ型のゲーミングPCを購入すると、その大きさというかゴツさに驚きますよね。

しかし、薄型のノートPCでもゲーミングPCは存在しています。しかも、デスクトップのミドルレンジクラスと大差ない性能を持つにもかかわらず、薄さは10分の1程度。

なぜ性能がほとんど同じなのにここまで薄くなるのか不思議ではありませんか?今回は意外と知られていないゲーミングノートの薄さの秘密を紹介します。

超薄いのに高性能なゲーミングノートPC

一般的なデスクトップPCは、長方形の箱型で横幅が15~20センチ以上ありますよね。

それに比べてゲーミングノートPCの厚さは数センチです。例えばMSIのゲーミングノートPC「Stealth 15M A11」の厚みは2センチ未満。

しかし性能は4コア8スレッド+RTX2060相当と2022年時点でも十分ですね。この性能をなぜこの薄さで実現できるのでしょうか。

ゲーミングノートPCの薄さを実現する要素

ゲーミングノートPCの薄さは、複数の要素で実現されています。今回はその中から主要なものを4つ紹介しますね。

独自仕様のマザーボード

ノートPCのマザーボードは、デスクトップ型に使われるような汎用品ではないことがほとんどです。

メーカーが独自に策定した規格をもとに作られているため、CPUやGPUをなるべく平面に近い状態で設置できるような工夫がなされています。

最もわかりやすいのがメモリで、デスクトップ型であればマザーボードと垂直になるように設置されますが、ノートPCの場合は埋め込まれるような形で設置しますよね。

Max-Qなど薄型専用の規格

ゲーミングノートPC向けの規格として、薄型・低発熱・高性能を成立させるための「Max-Q Design」があります。

規格というよりもデザインコンセプトなのですが、高性能でありながら厚みが2センチ前後のゲーミングノートPCは、大半がMax-Q Designに準拠していると考えて間違いありません。

Max-Q Designを採用したゲーミングノートPCは、GPUの効率や冷却の方法、電源の制御など複数の仕組みを組み合わせてできるだけ小さい消費電力で高いパフォーマンスを発揮できるようになっています。

冷却機構

ゲーミングノートPCは「熱処理」がデスクトップ型PCよりもシビアです。

デスクトップ型のように隙間に空気を流して熱を移動させることができないため、空気ではなく筐体全体で排熱を行うような仕組みになっています。

薄型ゲーミングノートPCの筐体にアルミが採用されているのは、見た目の高級感だけではなく排熱も意識してのことなんですね。

また、通常のノートPCには搭載されない独自の排熱口を本体底面やサイドに設けるなど、限られた面積を最大限に活用していることもポイントです。

ゲーミングノートPCの時代は再び来る

の10年ほどで、ゲーミングノートPCの薄さと性能は飛躍的に向上しました。2022年時点では、ゲーミングノートPC市場は今一つ盛り上がっていないように感じます。

同ランクの性能を持つデスクトップに比べて割高なことや、そもそも持ち運ぶためには大きすぎることなどが原因でしょうね。

しかし、それでも数年おきにゲーミングノートPCのブームが来ていますから、近い将来ふたたび評価されることでしょう。