ゲーム配信は、ネット上のコンテンツでも人気のジャンルであり、何よりも誰もが気軽にコンテンツを作れるという魅力がありますよね。一人でプレイしているだけでは得ることのできない刺激や連帯感など、視聴者との触れあいから得られるものは非常に多いです。
これから本格的にゲーム配信をはじめるなら、1台の筐体に2台分のマシンを詰め込める「デュアルシステム」がおすすめかもしれません。
ゲーム配信はPCの負担が大きい
通常のゲーミングPCであれば、どのようなプラットフォームでもゲーム配信は可能です。しかし、配信の画質にこだわったり、配信内容を動画にまとめるためには、相応のスペックが必要になります。これを、ゲームプレイ用のPCで全て賄ってしまうのは、実は大きな負担なのです。
ゲーム配信を一度でもやったことがある方ならわかると思いますが、配信にはキャプチャやコメント読み上げツールなど、複数のツールを使うことが珍しくありません。こういったツールを、ゲームと同時に起動しているため、通常のプレイよりもPCに負荷がかかります。
また、動画エンコードや編集にも大きなパワーが必要です。これらゲーム配信にまつわる課題をクリアするのに最も簡単な方法は「配信用の環境を用意すること」といえるでしょう。
しかし、ここでひとつの問題が浮かび上がります。それは「2台のPCで役割分担をすると、より手間がかかってしまう」ということです。ゲーム配信は、PC1台でプレイ・配信・録画という作業をまかなえるため、慣れてしまえば非常に単純な作業です。
これをあえて2台のPCで行うと、2台の間を行ったり来たりしなくてはならないため、ゲームに集中できなくなる可能性があります。PCの負担は軽くなっても、プレイヤーの負担が増してしまうわけですね。このジレンマを解決する方法として「デュアルシステム」があります。
1つのケースの2台のPCが存在するデュアルシステム
デュアルシステムとは、簡単に言えば1つのケースの中に2つのシステム(マザーボード・CPU・GPUなど)が存在することです。一部のBTOショップで提供しており、実は使い勝手が非常に良いシステムなのです。例えばSTORMの「PUNI II」ですね。
PUNI IIでは、ファーストシステムに「Ryzen 7 3700X+RTX2080搭載のAMD X570環境」、セカンドシステムに「Ryzen 3 3200のAMD B450環境(GPUはCPU内蔵)」を同居させています。
イメージ的には、ハイエンドゲーミングPCとローエンドPC(APU搭載)がひとつのPCにまとまっている状態ですね。まさに、メイン+サブマシンが一体になっています。このようなデュアルシステムを使うと、ゲーム配信が快適になるかもしれません。
というのは、セカンドシステムにキャプチャボードを設置し、ファーストシステムのプレイを配信・録画させれば良いからです。2つのシステムを連動させながら一度に操作できるため、作業効率が格段にアップするでしょう。
問題は価格だが…?
ただし、デュアルシステムPCは一般的にかなり高額です。STORMの「PUNI II」も実売価格は37万円強。ハイエンドゲーミングPCとしても高額な部類に入るでしょう。
しかし、これは「2台分の値段」であることから、他のゲーミングPCと同列に扱うことはできません。メインマシン+サブマシンを同時に購入でき、なおかつまとまって扱えると考えれば、検討する価値はあると言えます。高品質なゲーム配信を目指すなら、デュアルシステムにも目を向けてみてください。