2019年 5月 の投稿一覧

オンラインゲーマーなら欲しい10Gbps対応のネット回線サービスが普及の兆し

1Gbps対応のネット回線サービスが一般的になってきましたが最近では1Gbpsを超えるネット回線を提供する回線事業者も出てきており、都心部を中心に利用が広まりつつあります。帯域幅が大きくなることで大容量通信の速度改善だけでなく、安定性も見込める高速なネット回線は需要が高く今後もさらに普及が進むと予想されます。そこで今回は10Gbps対応のネット回線サービスについてご紹介します。

auとSo-netが10Gbps対応ネット回線事業を展開中

auは2018年3月から「auひかり ホーム10ギガ」と「auひかり ホーム5ギガ」を東京・神奈川・埼玉・千葉の一部エリアで提供しています。接続機材であるONUとホームゲートウェイは専用品であり、ホームゲートウェイ側の有線LANポートは4個中1つのみ10Gbpsで残り3つは1Gbpsです。一方So-netは「NURO光 10G」をauよりも対応地域がわずかに広く東京・神奈川・静岡・大阪・兵庫・奈良の一部エリアとなっています。ONUとホームゲートウェイが一体型になっており10GbpsのLANポートは一つのみです。

10Gbps対応ネット回線の実測値は1~2Gbpsほどが上限

1Gbps対応のネット回線の実測値が1Gbpsではないように、10Gbps対応ネット回線の実測値も最大2Gbpsをわずかに超える程度とかなり低い数値に収まっています。しかし安定して実測1Gbps以上という速度が出るメリットは非常に強力で巨大なゲームクライアントソフトも短時間でダウンロード可能になります。それでいて従来の1Gbps対応ネット回線との価格差も少ないことも考えると魅力的なネット回線と言えます。

10Gbps対応ネット回線の障害は10Gbps対応環境作り

複数のオンラインゲームをプレイするユーザーには魅力的な10Gbps対応のネット回線ですが、LANケーブルはもちろんパソコン側が10Gbpsに対応していなければその恩恵を受けることは出来ません。多くのケースで10Gbps対応LANカードを増設しなければならず、パソコンにLANカードを増設できる拡張性がない場合はマザーボードごと交換することになります。またLANケールは最低でもカテゴリー6以上、推奨はカテゴリー6eとなっており壁の中にLANケーブルが埋め込まれている物件では大規模な工事が避けられません。各社が提供するホームゲートウェイには10Gbps対応のLANポートは一つしかなく、複数のパソコンで10Gbpsが使えるようにするには高価な10Gbps対応のLANスイッチングハブも購入が必要です。

引っ越しの予定がある場合や転勤が多い職場の場合は要注意

10Gbps対応のネット回線はサービス開始から間がないためマンションなど集合住宅では普及が進んでいません。もし引っ越し先がサービス提供外のエリアや集合住宅だった場合、違約金や分割支払いの工事費用が請求されてしまいます。1~2年以内に引っ越しや転勤の予定がある場合は今契約せずに引っ越し先で新規申し込みをしたほうが安心です。

まとめ

1Gbps対応ネット回線と比べて少ない差額で実測値が1Gbpsを超える10Gbps対応のネット回線ですが、対応エリアの狭さと10Gbpsという規格に合わせた環境作りが普及の障害になっています。しかしネット上のトラフィックは増加傾向にあり需要は増えていく一方です。さらに10GbpsLANを搭載したマザーボードが発売されはじめており、対応エリアも各社拡大中ということからその障害もゆっくりですが改善されつつあるようです。もしサービス提供エリアに入っていた際は10Gbps環境が作れるか確認した上で加入を検討してみましょう。

>> 安価な1Gbpsと高価な10Gbpsの間を埋める2.5Gbps対応の有線LANチップ

厄介なブルースクリーンから原因を特定する方法

意図しないタイミングで現れるブルースクリーンは一定時間が経過すると再起動で消えてしまう上にパソコン初心者には対応が難しく、泣く泣くOSを再インストールしたことがあるユーザーもいるのではないでしょうか。しかし、ブルースクリーンが起きた後OSは原因究明に必要な保存をしており解析することで比較的簡単に解決可能です。そこで今回は厄介なブルースクリーンから原因を特定する方法についてご紹介します。

ダンプファイルから直前に読み込んでいたドライバやエラーコードが分かる

ダンプファイルとはOSがクラッシュしてブルースクリーン状態になった時のメインメモリ内データを格納したファイルであり、設定を変更しない限りダンプファイルの生成が有効化されています。ダンプファイルにはエラーコードや読み込んでいたドライバ情報が含まれており何回もブルースクリーンが起きた際は共有点を探すことが解決の糸口になります。

Microsoft純正のダンプファイル解析ツールは「Windbg」

開発者向けにMicrosoftから無償公開されているソフトウェアの中にはダンプファイルの解析ツールである「Windbg」があります。簡単な英語が読めればダンプファイルの解析結果を読み解くことができ、原因の追及や障害を起こしているドライバを特定可能です。

何回もブルースクリーンが続くなら「BlueScreenView」で一括解析

Windbgはダンプファイルをひとつひとつ開き解析するため連続でブルースクリーンが起き、大量にダンプファイルがある際は効率が悪くなってしまいます。そこで複数のダンプファイルを一気に解析してしまうツールが活躍します。Nirsoftの「BlueScreenView」はフリーウェアでありながらダンプファイルを一気に解析し一覧表示してくれるため効率的に解析と原因究明ができます。特にエラーコードが毎回変化するようなブルースクリーンでは最初のトラブルからどのように発展していった見極める必要があり、時系列純にダンプファイルを追える「BlueScreenView」が活躍します。

ブルースクリーンの多くはドライバが原因

WindowsOSは大量のドライバを抱えており、頻繁に更新されるものからサポート終了やメーカー撤退により更新が止まったものがあります。ドライバひとつでは問題がなくとも特定のドライバやバージョンの組み合わせによってエラーを起こすことが多く、ブルースクリーンの原因としてはドライバ問題が最も多いと言われいます。もしダンプファイルを解析して障害を起こしているドライバや読み込み直後にブルースクリーンが起きているドライバが特定できたなら、該当ドライバのバージョンアップやトラブルが起きる前の旧バージョンへロールバックで対応します。

エラーコードから対処法を探す

ダンプファイルにはエラーコードも含まれており、Microsoftのサポートサイト等で解決するための操作やソフトウェアを調べることができます。エラーコードは数字とアルファベットで構成されており、障害を起こしているソフトウェアごとにエラーコードも異なります。あまりにエラーコードが多い場合はWindowsOSの修復コマンドを試してシステム全体の正常化を行う必要がありますがマシンスペックによっては数日かかることもあります。

まとめ

ダンプファイルは一部のパソコン解説書や紹介サイトではダンプファイルの肥大化を理由に無効化が推奨されています。しかしいざという時に対処法を調べるにはダンプファイルが必要不可欠であり、安易に無効化するべきものではありません。それでもCドライブの空き容量を確保するために対処が必要なら別ドライブにダンプファイルが作成されるように設定変更することをおすすめします。

パソコン組み立て時に注意したいネジ類の扱い

パソコンの組み立てやパーツ交換時は数多くのネジを扱いますが適切に使わなければトラブルの元になってしまいます。ネジの種類はもちろん、用途に適した物を使い分けていざという時は早めに対処することで組み立てもよりスムーズに進みます。そこで今回はパソコン組み立て時に注意したいネジ類の扱いについてご紹介します。

ネジのピッチを間違えるとネジ穴を潰してしまう

パソコンに使われるネジにはインチネジとミリネジがあり、ケースやパーツによって使い分けます。インチネジの方がミリネジよりもピッチが大きく、見分けることは簡単ですがよく確認せずにミリネジを使う箇所にインチベイを使用するとネジ穴を破壊してしまいます。逆にミリネジのネジ穴にインチベイを使用してもほとんど影響はありませんがネジ穴が脆くなることに変わりありません。もしネジ穴の近くに「M」の表記がある場合はミリネジを使用するという意味ですので間違ってもインチネジを使わないように気をつけましょう。

ネジの長さが指定されている箇所は要注意

光学ドライブやノートパソコン等の内部空間にゆとりがない箇所は使用するネジの長さが指定されることが一般的です。ネジ穴の近くに「3×5」と表記されているなら直径3mmで長さが5mmのネジが必要ということを示しています。もし指定された長さよりネジが長いと内部パーツや基板を破壊しかねないため要注意です。ネジの長さを測るにはノギスがあると便利であり、スマホの分解時にも活躍するためメカ好きなら購入して損はありません。

絶縁ワッシャーはトラブルが起きたときだけ使用する

パソコンケースに付属するネジ類の中には絶縁用の特殊なワッシャーが含まれていることがあります。通常マザーボードは6角スペーサーで高さ調節を行うためマザーボードの裏側がパソコンケースに接触することは希ですが、6角スペーサーに半田や回路の一部が接触し漏電するケースがあります。このような時には6角スペーサーとマザーボードの間に絶縁ワッシャーを使用して回避します。しかしトラブルが起きていない状態で絶縁ワッシャーを使用するとマザーボードのアースが取れなくなるため安易に使用しないよう注意が必要です。

安価な製品に付属するネジは低品質な物が多い

ネジの品質は製品に付属する物よりも単独で販売されている物の方が高い場合が多く、安価な製品ほど低品質なネジが付属する傾向にあります。こまめにパーツの入れ替えや分解クリーニングを行う際は剛性の高いネジを使えばネジ山の潰れ防止に繋がり、作業時間も短縮可能です。

サイドパネルには手回しネジへ入れ替えてメンテナンス性UP

ゲーミングデスクトップパソコンのサイドパネルはクリーニングやパーツの入れ替えで開け閉めすることが多く、一般的なネジから手回しネジへ交換すると工具なしで内部パーツへアクセス可能になります。サイドパネル以外にも手回しネジはネジ山が潰れてもペンチなどで強引に回せるため頻繁に取り外すことが多い箇所を手回しネジへ入れ替えておくと便利です。

まとめ

市販されているパソコン向けのネジセットは数百円で購入でき、安価なパソコンケースやBTOパソコンを扱う際は重要箇所だけでも高品質なネジや手回しネジへ交換するとトラブル防止や作業の効率化に繋がります。低品質なネジを間違った方法で使用するとねじ切って外せなくなる等、トラブルの元になりやすく慎重な作業を心がけましょう。

>> パソコン組み立て・分解時のネジトラブル解決法

パソコン組み立て・分解時のネジトラブル解決法

ネジは繰り返し使用することですり減る消耗品ですが、ネジの消耗具合を把握することは難しく他のパーツから流用したネジ類は品質すら不明です。そのまま使用して問題が起きなければラッキーですが、もしネジ山を潰してしまう等のトラブルに遭うとパーツを外せないという事態に繋がりかねません。そこで今回はパソコン組み立て・分解時のネジトラブル解決法についてご紹介します。

ネジ山をなめて形状が変わってきたら要注意のサイン

ネジ止め剤を使用しているネジや固着しているネジではネジ山をなめやすく、高品質なネジであっても危険な状態になることがあります。そして完全にネジ山が潰れてしまうと対処が難しくなるため、ネジ山が変形したら速やかに新品のネジと交換すればトラブル予防に繋がります。

ネジ山が変形してきたらゴム製品を挟んで摩擦力UP

ネジ山が変形するとドライバ-が滑りやすくなり、安易に回すとネジ山そのものがなくなりかねません。そこでネジ山の形が変わってしまったらすぐにドライバーとネジ山の間に輪ゴムやゴムシートを挟み、摩擦力を上げつつゆるめ取ります。ゴム製品以外にもネジ専用の滑り止め材が市販されていますがパーツに付着する可能性があり、どこにでも使用できるとは限りません。

ネジ山が潰れてもネジの頭が出ているなら専用工具で回して外す

もしネジ山が潰れて回らなくなってもネジ頭が出ていれば専用の工具でネジ頭を掴み回すことができます。工具としてはネジザウルスが有名であり、ペンチが滑って掴めないネジも強力に掴むことができます。安易にペンチで代用すると滑ってパーツや回路を破壊しかねないため注意しましょう。

ねじ切ってしまったらネジ自体を削り取るしかない

拡張スロットの固定ネジやマザーボードの底上げをする6角スペーサーで多いねじ切りはネジは回るが外せなくなる厄介なトラブルです。軽度のねじ切りならネジザウルスでネジを掴み引っ張りながら回すことで取り外せますが、ネジ穴が完全に変わってしまったような重度のねじ切りではネジ自体を削り取る方法しかありません。具体的には裏側からネジの直径よりもわずかに小さいドリルピンバイスでネジを削り取ります。綺麗にネジを除去できればネジ穴は再利用可能なことが多いものの非常に繊細な作業です。

まとめ

ドライバーだけで回らなくなったネジは専用工具なしで解決することは困難な上に、無理に汎用工具で作業すれば失敗してパーツを傷つけるリスクもあります。そもそもそのような状況に陥る前にネジを交換することはもちろん、いざという時のために専用工具を準備しておくこともスムーズに作業を進めるには必要なことです。もしネジトラブルに遭遇しても慎重に正しい工具で作業し窮地を脱しましょう。

>> パソコン組み立て時に注意したいネジ類の扱い