2017年 9月 の投稿一覧

メーカーPCがゲームに向かない理由

ゲーミングPCとして、BTOと自作PCについてお話しましたが、メーカーPCはどうなんでしょうか。

メーカーPCとは

メーカーが部品調達・製造から組み立て、販売まで一貫して行うPCのことです。有名メーカーとしてDELL、HP、Renovo、NEC、富士通、APPLE等があります。

一部部品の製造や特注も行うため、メーカー独自のデザインや機能を持つPCが多いです。企業差はありますが、サポートが充実している場合が多いと言えます。

一部ゲーム用ブランドの製品以外はゲームには向かない

基本的に、メーカーPCはゲームには向きません。

ただし、DELLのALIENWAREやHPのOMENといったゲーミングを謳っている特別ブランドは、ゲーム向けにばっちりカスタマイズしてあるのでご安心下さい。

性能面での拡張性が低い

まず、メーカー製のPCはノートPCが主流です。ノートPCはグラフィックボードの追加や交換などは一切行えません。ノートPCで追加できるのは、メインメモリとUSBや無線接続の外付け機器だけです。

iMacのような省スペースデスクトップも同じです。これらのタイプのPCは、ノートPCの中身を大型モニタの背面にくっつけているような作りですので拡張性はノートPCと同じになります。

大きめのデスクトップタイプでも問題があります。メーカー製PCは最初に販売した状態から性能を拡張しないことを前提に製造されているのでグラフィックボードの差込口であるPCI Express x16スロットが装備されていない可能性があります。

最大の問題は電源

PCI Express x16スロットが装備されている場合でも、電源が対応していないという問題もあります。

高性能なグラフィックボードには補助電源と呼ばれる追加電源が必要になります。自作やBTO用の電源ユニットには当たり前のようについていますが、メーカーPCにはほとんどありません。

補助電源の必要ないロープロファイルモデルというグラフィックボードを使う手もありますが、補助電源の電力に頼れないため性能が低く、それでも電源容量をオーバーしてしまう可能性があります。新規に購入される方にはオススメできません。

>> G-Tuneの電源はどれがいい?容量と80PLUSをアップグレードしよう!

グラフィック性能が低い

メーカーのHPでは高性能グラフィックと謳っていても注意が必要です。

大手メーカー側も、「本当に最新3Dゲームをガンガン遊ぶようなゲーマーは自作かBTOかゲーミングブランドを買うだろう。」と考えています。なので、本気では最新の3Dゲームを用途に含んで考えていません。グラフィック性能はフォトショップやイラストレーターといったソフトを想定しています。グラフィックソフトがそれなりに快適に動くなら、高性能だという判断基準です。

また、ゲーム向けを謳っていても注意「AMD RADEON GPU搭載でゲームにも最適」「NVIDIA Geforce GPUでゲームも快適に」こういった売り文句にも注意が必要です。AMD RADEONやNVIDIA Geforceでも性能はピンキリです。RADEONやGeforceのなんというチップなのかをしっかり確認しましょう。

確認したら「GPU 性能」などと検索して出てくるGPU性能比較サイトでどの程度の性能なのかをスコアで把握しましょう。最新3Dゲームを快適に遊びたいなら、RADEONなら「RX470」Geforceなら「GTX960」以上のスコアは必要です。

ノートPCの場合はノート用の省電力GPUが搭載されているので、型番をしっかり確認してください。似た名前でも、デスクトップ用に比べて大幅に性能が下がります。

※最近のNVIDIA GeForce GTX10シリーズなどは省電力技術の進化と専用ビデオメモリの搭載のおかげで、ノート用GPUでもデスクトップ用に近い性能を発揮しています。

>> グラフィックボードの選び方。ゲーミングPCの性能はここで決まる!

ゲームが大きなウェイトを占めるならやっぱりオススメは出来ない

デザインは良くても、グラフィック性能が低い場合が多く、さらにそれを拡張する方法が乏しいメーカー製PCはゲーム用にはオススメできません。ただ、一部のゲーミングを謳っているモデルの場合は問題ない製品もありますので、しっかりとパーツのスコアを確認して購入するように気を付けてください。

SSDの寿命は長い?短い?技術的な部分を解説します

SSDが登場した頃、高価なのに寿命が短いのではと心配されていたのはご存知でしょうか?今回はSSDの寿命について解説させていただきます。

物理的な寿命は長い

HDDは機械部品と可動部が多いので、軸やベアリングといった部分が物理的に故障する可能性があります。そのため、理論上の寿命よりも早く寿命が来てしまうことが多くなります。

対してSSDはメモリの一種ですので稼働部品がなく、衝撃にも強いなどの特徴があります。物理的な寿命は非常に長くなります。

理論上の寿命TBW

TBWとはTera Byte Writtenの略で、耐久性能を表す基準です。SSDの書き換え可能容量を試験によって算出した数値で、これがSSDの理論上の寿命と考えることができます。

TBWはNANDの種類によって異なる

TBWはレベルセルによって異なります。

一般ユーザーに利用されるレベルセルであるMLCとTLCだと、TBWにおいて、MLCは10,000回、TLCは5,000回と2倍の差があります。書き込みを頻繁に行う目的でSSDを利用する場合は、高寿命のMLCを選択するほうが安心です。

>> SSDの選び方!G-Tuneで選べるメーカーと容量からおすすめ品を選定

短い寿命を伸ばすために様々な技術が使われている

寿命の長いMLCといえど、理論上はHDDより短寿命です。しかし、寿命を伸ばすために様々な技術が発展・適用されているため、実使用での寿命は飛躍的に伸びています。

代表的な技術を紹介します。

ウェアレベリング

SSDには書き込み回数に限界があるため、1つのセルに書き換えが集中するとそのセルの寿命が一気に短くなります。そして、フラッシュメモリであるという特性のため、1つのセルが故障するとメモリ全体が読み込めなくなってしまいます。

これを防ぐ技術がウェアレベリングです。

ウェアレベリング機能によって、SSD内のすべてのセルに均等に書き換えを行うようにコントロールする事で、すべてのセルを同じ程度消耗させていきます。これにより全てのセルが寿命になるまで使用することが出来ます。あくまで理論上ですが、例えば、525GBのTLCのSSDであれば、525GB×5,000となり、2,625,000GB(2,625TB)もの容量を寿命までに書き込むことが出来るわけです。

オーバープロビジョニング(OP)

「525GBのSSDを買ったはずなのに、容量480GBって表示されるんだけど…」こういった経験はありませんか?これはオーバープロビジョニング機能による現象です。

オーバープロビジョニングでは、SSDにウェアレベリング操作用の領域を確保します。ウェアレベリング専用で利用できるスペースを確保することで、効率的に書き換えセルをコントロールすることが出来るためSSD全体の寿命を伸ばすことが出来るようになります。

SSDの寿命は長い

以上のような技術の利用と発展によって、SSDの寿命は飛躍的に向上しています。

現在の一般的な寿命の目安としては、「525GBのTLCSSDに1日20GBの書き込みをしても20年、275GBモデルでも10年以上」と言われています。

物理的な故障に強いことも考えると、SSDの寿命はかなり長いことがわかります。おそらく寿命が来る前に、速くて安い新製品に買い換えることになりそうですね。

グラフィックボードの故障原因 ハンダクラック

ゲーミングPCのパーツの中で故障が最も多いと言われるのがグラフィックボード。

高負荷なゲームを長時間稼働するため、どうしてもトラブルが多発する部分になってしまいます。

壊れたグラフィックボードはジャンクとして売り払うか、捨ててしまうか…。

そうならないように、グラフィックボードの廃熱には十分に気を配っておきましょう。

まずは予防

グラフィックボードの故障原因で1番多いのは熱です。

GPUの出す大量の熱が、GPU自身だけでなく基板上のコンデンサやグラフィックメモリ、なんとか冷やそうと頑張る冷却ファンを破壊します。

まずは熱をしっかりと逃がしてあげる事が重要です。

冷却性の高いオリジナルファンを搭載したグラフィックボードを選択して、ホコリの掃除やケースの冷却性能などにも気を配ってあげる事が長持ちのコツです。

>> グラフィックボードの選び方。ゲーミングPCの性能はここで決まる!

故障原因に多いのはハンダクラック

グラフィックボードの故障の中でも特に多い原因がハンダクラックと言われる現象です。

画面が表示されなくなった、表示がおかしい、ブロックノイズが出る、などの症状はハンダクラックが原因の可能性があります。

ハンダクラックとは…

GPUは基板に直接ハンダ付けされています。

少し詳しく説明すると、ハンダボールと言われる沢山の金属の小さい球をGPUと基盤の間に挟み、間にあるボールがGPUと基盤に溶接されることで接続しています。

最新の3Dゲームを遊んでいる時、GPUから発する大量の熱がこのボールを膨張させます。

そして、ゲームを中断・終了した時に、今度は冷えて収縮するわけです。

これを繰り返しているうちにハンダボールの接合部にストレスがかかり、亀裂が入ってしまう事をハンダクラックと呼びます。

ハンダクラックを起こしたボールは接続が外れている状態なので、PCに正常に画面が表示されなくなってしまうのです。

上で説明したように、稼働中に熱をしっかりと逃がしてあげればハンダが膨張するの防ぎ、ハンダクラックを起こさないようにすることも出来るわけです。

秘技グラボ焼き

ハンダクラックはGPUチップの金属のボールが割れたり、剥がれたりしている状態です。

乱暴な方法ですが、このボールに高熱を与えてもう一度溶かすことで、接合を復活させることが出来ることがあります。

※分解によって保証が受けられなくなります。あくまで最終手段として、保証の切れた捨てるしかないボードに自己責任でお願いします。

やり方は(意外と?)簡単です。

  1. グラフィックボードの基盤をファンやヒートシンクと分解します。
  2. チップについているグリスを綺麗に拭き取ります。
  3. 中心にあるGPUチップだけが露出するように、アルミホイルを巻いて保護します。※2重3重に巻いておいたほうが安全です。
  4. オーブンを予熱します。
  5. 180℃~230℃で2分~6分ほどオーブンで焼きます。
  6. 焼き終わったらオーブンに入れたまま20分、その後オーブンの扉を開けて20分放置してゆっくり冷やします。
  7. グラフィックボードを組み立て直して終了。※チップのグリスを塗り忘れないように注意。

相当乱暴な方法なので、どうせ壊れて捨ててしまうくらいなら試してみたいという方以外にはオススメはしません。

ちなみに、私はこの方法で壊れたグラフィックボードを2度復活出来きました。

しかしながら、秘技グラボ焼きは、あくまで最終手段です。

まずは普段から十分な廃熱で、グラフィックボードがハンダクラックを起こさないように気を配ってあげることが大切です。

オンラインゲームは毎日プレイしなければいけないという風潮も敷居が高いと感じた

MMORPGやFPSなどで、オンラインゲームに感じたことを書いてみたいと思います。

MMORPGやFPSなど、とにかくオンラインゲームで遊んでいると特定の人とフレンド登録などをして遊ぶようになってきます。

そうして、そういった輪からギルド(ゲームによって呼び名は様々ですが)等を形成するようになります。

プレイに間が空くと飽きたと思われることがある

そして、忙しい日や他にもやりたい趣味などがあると、特定のオンラインゲームばかりできなくもなります。

特に私は多趣味といえば聴こえも良いですが、色々なゲームや趣味を満遍なく楽しみたいので、特定のゲームばかりプレイするということはあまりありません。ハマっているゲームすら一週間に2回~3回プレイすれば良いところです。月1回ということすらあります。

更にFPSは3D酔いが激しいので、1日に1時間プレイできれば良いほうです。そういったプレイスタイルなのですが、あまり人には理解されず、久々にログインすると『もう飽きたのかと思った』『引退したのかと思った』と言われることが多いです。

確かに、毎日でもプレイしたい気持ちもありますが、他にも色々とやりたいこと、やらなければいけないこともあります。そのゲームだけに縛られるのも私はあまり好きではありません。

しかし、オンラインゲームとなると、アップデート等による仕様変更で激変があり、盛り上がりを見せるコンテンツが、一気に終息してしまっている事も多いです。

そういった流れがあると、最先端でプレイしているプレイヤーには、『盛り上がっていたのに、なんでログインしなかったの?』と言われることも多かったのです。

以前、そういった事を言われることが嫌で、地道に継続していたオンラインゲームをいくつか辞めてしまったこともあります。

人は人、自分は自分というプレイスタイルに切り替える

以前そんな事もあり、オンラインゲームから離れていたこともありますが、最近は人と自分のプレイスタイルは違ってあたりまえ、価値観も多種多様と思うようにしました。

最近は基本無料と課金要素が主流となっておりますが、課金についても自分に無理のない課金で十分と思っております。

私は、ガチャをまわす事はほとんどありませんが追加コンテンツなど、自分が欲しいものには課金するスタイルとしております。

MMORPGやFPSなどでも、自分のプレイスタイルにあったログインしかしないようにしております。そしてフレンドになる人にも、そのプレイスタイルは予め伝えるようにしました。

伝えておけば『もう飽きたのかと思った』『引退したのかと思った』とも言われることもなく、ゆったりと楽しむことができております。

一時期、毎日プレイしなければダメなのかな?とオンラインゲームに対して敷居が高いと感じたこともありましたが、他人に理解してもらうには、他人に自分のプレイスタイルを理解してもらうことも大事ですし、やはりそういったコミュニケーションもオンラインゲームの楽しみであるとも思えました。