ゲーミングPCとして、BTOと自作PCについてお話しましたが、メーカーPCはどうなんでしょうか。
メーカーPCとは
メーカーが部品調達・製造から組み立て、販売まで一貫して行うPCのことです。有名メーカーとしてDELL、HP、Renovo、NEC、富士通、APPLE等があります。
一部部品の製造や特注も行うため、メーカー独自のデザインや機能を持つPCが多いです。企業差はありますが、サポートが充実している場合が多いと言えます。
一部ゲーム用ブランドの製品以外はゲームには向かない
基本的に、メーカーPCはゲームには向きません。
ただし、DELLのALIENWAREやHPのOMENといったゲーミングを謳っている特別ブランドは、ゲーム向けにばっちりカスタマイズしてあるのでご安心下さい。
性能面での拡張性が低い
まず、メーカー製のPCはノートPCが主流です。ノートPCはグラフィックボードの追加や交換などは一切行えません。ノートPCで追加できるのは、メインメモリとUSBや無線接続の外付け機器だけです。
iMacのような省スペースデスクトップも同じです。これらのタイプのPCは、ノートPCの中身を大型モニタの背面にくっつけているような作りですので拡張性はノートPCと同じになります。
大きめのデスクトップタイプでも問題があります。メーカー製PCは最初に販売した状態から性能を拡張しないことを前提に製造されているのでグラフィックボードの差込口であるPCI Express x16スロットが装備されていない可能性があります。
最大の問題は電源
PCI Express x16スロットが装備されている場合でも、電源が対応していないという問題もあります。
高性能なグラフィックボードには補助電源と呼ばれる追加電源が必要になります。自作やBTO用の電源ユニットには当たり前のようについていますが、メーカーPCにはほとんどありません。
補助電源の必要ないロープロファイルモデルというグラフィックボードを使う手もありますが、補助電源の電力に頼れないため性能が低く、それでも電源容量をオーバーしてしまう可能性があります。新規に購入される方にはオススメできません。
>> G-Tuneの電源はどれがいい?容量と80PLUSをアップグレードしよう!
グラフィック性能が低い
メーカーのHPでは高性能グラフィックと謳っていても注意が必要です。
大手メーカー側も、「本当に最新3Dゲームをガンガン遊ぶようなゲーマーは自作かBTOかゲーミングブランドを買うだろう。」と考えています。なので、本気では最新の3Dゲームを用途に含んで考えていません。グラフィック性能はフォトショップやイラストレーターといったソフトを想定しています。グラフィックソフトがそれなりに快適に動くなら、高性能だという判断基準です。
また、ゲーム向けを謳っていても注意「AMD RADEON GPU搭載でゲームにも最適」「NVIDIA Geforce GPUでゲームも快適に」こういった売り文句にも注意が必要です。AMD RADEONやNVIDIA Geforceでも性能はピンキリです。RADEONやGeforceのなんというチップなのかをしっかり確認しましょう。
確認したら「GPU 性能」などと検索して出てくるGPU性能比較サイトでどの程度の性能なのかをスコアで把握しましょう。最新3Dゲームを快適に遊びたいなら、RADEONなら「RX470」Geforceなら「GTX960」以上のスコアは必要です。
ノートPCの場合はノート用の省電力GPUが搭載されているので、型番をしっかり確認してください。似た名前でも、デスクトップ用に比べて大幅に性能が下がります。
※最近のNVIDIA GeForce GTX10シリーズなどは省電力技術の進化と専用ビデオメモリの搭載のおかげで、ノート用GPUでもデスクトップ用に近い性能を発揮しています。
>> グラフィックボードの選び方。ゲーミングPCの性能はここで決まる!
ゲームが大きなウェイトを占めるならやっぱりオススメは出来ない
デザインは良くても、グラフィック性能が低い場合が多く、さらにそれを拡張する方法が乏しいメーカー製PCはゲーム用にはオススメできません。ただ、一部のゲーミングを謳っているモデルの場合は問題ない製品もありますので、しっかりとパーツのスコアを確認して購入するように気を付けてください。
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