2019年 1月 の投稿一覧

バイナリエディタの使い方と活用法

ゲームのセーブデータやゲーム本体を直接書き換える方法としてバイナリエディタによる編集があります。一見難解な操作に見えますが、理屈が分かると誰でも簡単に扱えるためオフラインゲームやエミュレーター上で動かしてるゲームのセーブデータ改造は今や一般的です。そこで今回はバイナリエディタの使い方と活用法についてご紹介します。

バイナリデータは機械語

バイナリは2進法のことを指しますが、一般にバイナリデータは人間が直接読むことができない機械語のファイルということです。セーブデータやプログラム本体を無理矢理テキストエディタ等で開いても文字化けや記号ばかりで意味が分からないのはこのためです。

バイナリファイルの書き換えは16進数

バイナリエディタでセーブデータを開くと1バイト単位で16進数表記に見た目が変わります。セーブデータに記録されている内容は16進数に置き換えているため、仮に500という数字を探す際は500を16進数に変換した文字列を検索する必要があります。

整数から16進数への変換はWEBサイトでも可能ですが、Windows10に標準でインストールされている電卓アプリでも相互変換できます。電卓アプリを標準電卓からプログラマー電卓モードへ変えた状態で数字を入力するとHEXの項目に16進数表記で変換されます。

逆に16進数を整数に戻す際はHEXの項目を選び入力するとDECの欄に整数変換されます。HEXは16進数、DECは10進数の英単語頭3文字なので覚えておくと便利です。

セーブデータを比較してどこにどのデータが記録されるか発見する

セーブデータのどこを編集すれば分からない場合は、ステータスが違うセーブデータを用意し中身を比較します。バイナリエディタの多くがファイル比較の機能を持っているため、セーブデータ同士で異なるステータス値などを元に比較すれば、どこを編集すれば良いかが分かります。

仮にゲーム内のコインを変更したい際はコイン数が異なるセーブデータを用意すれば割り出すことができますが、コイン数以外の所持アイテム数なども変化していると複数のデータに差異が出るため探しにくくなってしまいます。

16進数をさらに暗号化して記録しているケースもある

エミュレーター上のゲームは16進数が分かれば大丈夫ですが、パソコン向けのゲームでは暗号化されていることがあります。この場合もまず編集するべき箇所を発見し、内容の違うセーブデータから記録パターンを集めていくことが重要です。

多い数値が含まれる場所を見つけることができれば、最大でなくともそれに近い数字を再現できる可能性が高くなるためより多くのセーブデータから分析することが必要です。

バイナリエディタによる編集方法が書かれている場合は縦横の番号で確認する

バイナリエディタ上では横軸が0から始まりアルファベットのFまで16項目あり、縦軸はファイルのデータ量に応じて無限に増えていきます。この縦軸と横軸の項目を読み解くことができるとセーブデータの改造情報サイトに掲載されている内容も読めるため、改造できるゲームの幅が広がります。

最近のパソコンゲームでもセーブデータの改造は活発なため最新情報を集めて自分で改造すればより楽しむことができます。

まとめ

バイナリエディタによる編集はセーブデータ改造の基本中の基本のため扱いをマスターして損はありません。バイナリエディタを使ったセーブデータの編集は根気のいる作業ですが、セーブできたということは手動による変更も可能ということですので諦めずに挑戦しましょう。

安価な1Gbpsと高価な10Gbpsの間を埋める2.5Gbps対応の有線LANチップ

2Gbpsのネット回線サービスなど1Gbpsの有線LANではスペック不足になるケースがあり、かつて法人向けだった10Gbpsの有線LANが注目されています。しかし10Gbps対応の製品は高価なため、100Mbpsから1Gbpsへの移行に数年かかったように10Gbpsが一般的になるまではまだまだ長い期間が必要です。

そこで価格を抑えつつ1Gbpsを超える2.5Gbps対応の有線LANが注目され、搭載したマザーボードもリリースされました。そこで今回は安価な1Gbpsと高価な10Gbpsの間を埋める2.5Gbps対応の有線LANチップについてご紹介します。

2.5Gbpsの有線LANは安価で導入のハードルが下がる

LAN規格であるIEEE 802.3bzには2.5G Base-Tと5G Base-Tが定義されています。それぞれ2.5G Base-Tはカテゴリー5e、5G Base-Tはカテゴリー6と低いグレードのLANケーブルが使用出来ることが特徴です。

10G Base-Tではカテゴリー6A以上というLANケーブルの中でも非常に高価な製品が必要であり、LAN配線にも多額の投資が必要になります。しかし2.5G Base-Tなら安価にLAN配線でき、既存のLAN配線を継続して使用出来る可能性も高くなります。

主に2.5Gbpsの有線LANチップで採用されているのはRealtek製のRTL8125AG

現在流通している2.5Gbpsの有線LANチップはRealtek製のRTL8125AGです。発熱が少なく、放熱板が不要でありRTL8125AGはマザーボードにオンボードで実装されることを想定しています。

すでにゲーミングマザーボードを中心に採用が始まっており、10Gbpsの有線LAN搭載製品よりも価格が抑えられています。

Realtek Dragon SoftwareはQualcommのKiller LANへの対抗馬

ゲーミング向けLAN製品で有名なKiller LANに対し、RealtekはRealtek Dragon Softwareのリリースで対抗しています。対応するLANチップと組み合わせることでパケットを最適化し、ラグや速度低下を抑制できる機能として活用できます。

ゲーミングノートパソコンにも2.5Gbpsの有線LANがやってくる

Realtek製のRTL8125AGはオンボード向けでしたが、USB3.1接続に対応したRTL8156も発表され今後外付けLANアダプター製品としてリリース予定です。

10Gbps対応のLANアダプターはThunderbolt3接続で数万円という状況が今後大きく変わる見込みです。

まとめ

2.5Gbpsの有線LANチップが2018年にリリースされたばかりでまだまだ製品が出そろっていない状況ですが、今後はゲーミングマザーボードを中心に普及が進む見込みです。

またUSB3.1という一般的な接続タイプで2.5Gbpsの有線LANが使えるようになれば既存のゲーミングパソコンのスペックアップも安価に可能になり、今まで導入コストで諦めていた1Gbps超えにも光が見えてきたと言えるのではないでしょうか。

Windows10バージョン1903で登場するサンドボックス機能

2019年に登場する予定のWindows10バージョン1903では一部のエディションでサンドボックス機能が追加されることになり、今まで仮想マシンや検証用のパソコンで行っていたことが簡単にできるようになる予定です。そこで今回はWindows10バージョン1903で実装予定のサンドボックス機能についてご紹介します。

サンドボックスとは検証を行うための仮想環境のこと

サンドボックスとは、仮の環境でソフトウェアを実行して問題が発生しないか確認するための機能です。ウイルス対策ソフトやネットワークを守るUTMが未知のデータを安全かどうか判断するときには一度サンドボックスでデータを実行します。

サンドボックス内では実際のパソコン環境が作られており、もし未知のウイルスだった際は新しいウイルスとして処理されます。サンドボックスを使うことで新しいウイルスに感染することなくユーザーを守る手法は様々な製品で実践されおり、多くのユーザーは知らない間にその恩恵を受けています。

サンドボックスがあれば検証したいソフトウェアを簡単に試すことができる

今まで正常動作するか不明なソフトウェアや出所の分からないソフトウェアは予備のパソコンや仮想マシン上でチェックし、問題がないことを確認していました。

しかしサンドボックス機能なら一時的な仮想環境でソフトウェアを試し、もしウイルスやOSを巻き込む重大なバグがあったとしても仮想環境ごと切り離して削除できます。

非常に古いゲームやソフトウェアがWindows10で実行出来るかテストするにはサンドボックスが最適

サンドボックスは必要なときにいつでも仮想環境を作り試すことができるため、常にテストする準備ができています。古いゲームやソフトウェアは一度インストールできても正しく動作しないことやアンインストール不能になることがあり、いきなりメインパソコンへインストールするにはリスクが伴いましたがサンドボックス機能を使えば誰でもテストしてからインストール可能です。

Windows10に追加されるサンドボックス機能はProとEnterpriseエディションが対象

便利なサンドボックス機能ですが、利用するにはWindows10のProかEnterpriseエディションが必要になります。Windows10からWindows10 Proへアップグレードするには1万4千円ほどかかりますが、仮想マシンに必要なOSのライセンスやテスト用のパソコンを用意するよりも安くすみます。

まとめ

サンドボックス機能がWindowsに組み込まれることで企業ユーザーはもちろん、個人ユーザーにもメリットが生まれるため、新しくパソコンを購入する際のOSはWindows10 Proがおすすめです。

サンドボックス機能があれば、本番環境用のパソコンだけでチェックでき、仮想マシンよりも負荷が少ないサンドボックスは快適に動作するため様々な用途で活躍できそうです。

マイニング用パーツで格安ゲーミングPCを狙う

2017年から2018年にかけて大流行した「仮想通貨マイニング向けPC」ですが、仮想通貨市場の冷え込みとともに、勢いを失っているようです。

しかし、これはPCゲーマーにとっては朗報かもしれません。なぜなら、マイニングPC向けのパーツが非常に安く売りだされているからです。

3000円未満でマザーボードが売り出される?

大手BTOショップのツクモでは、マイニングPC向けのマザーボード「ASUS B250 MINING EXPERT」を、なんと税込2980円で放出しました。

ちなみにB250 MINING EXPERTのスペックは以下の通りです。

  • IntelB250チップセット搭載
  • Socket 1151(Intel第7および第6世代CPU対応)
  • 最大搭載メモリ量32GB(DDR4- 2400/2133)
  • 19個のPCIeスロット(ただし PCIe x16は1つ)

物理コア数が増えた第8世代Coreシリーズには対応していないものの、たった3000円で新品のマザーボードが買える機会はなかなかありません。マイニング用として設計されているため、PCIeスロットこそ多いものの、通常のPCパーツとしても使用可能です。

ちなみに電圧安定化のためのコンデンサが多数配置されており、通常のマザーボードよりも電力供給機能は上がっていると見て良いでしょう。新品価格は15000円以上でしたから、本来ならばミドルレンジクラスのマザーボードです。CPUが余っているなら、格安のサブマシンを作ることができますね。

中古市場にあふれるマイニング用パーツ

2018年2月から急落した仮想通貨市場は、2018年を通じてついに盛り上がることはなく、2019年に入っても低空飛行を続けています。この先、以前のような盛り上がりがくる可能性は否定できないものの、しばらくはマイニング用PCパーツが市場の放出され続けるでしょう。

いずれも中古品ですから、購入には十分な注意が必要です。できれば今回紹介したように「ショップの新品在庫」が放出されるのを狙ったほうが良いと思います。マイニング用PCパーツは、その特性上、年中無休の稼働で寿命が縮まっている可能性があるからです。

マイニングブーム終了の意外な恩恵

仮想通貨マイニングが下火になったことで、GPUの価格が以前よりも落ち着いています。

一度に複数枚のGPUを購入する「大口」が激減し、需要と供給のバランスが戻ったためです。ちょうどRTXシリーズの発売とタイミングが重なったため、GPUの高騰を回避できたかたちになりました。

また、自己責任ですが今後の再ブームを見越してパーツを買い集めるという方法もあります。少なくとも2019年中は仮想通貨ブームが再到来する可能性は高くないため、価格が安定しているうちに行動するのが吉かもしれませんね。