2024年 10月 の投稿一覧

短めのキーボード「70%」と「75%」の違い

テンキーレスキーボードはコンパクトで取り回しがよく、愛好家が多い製品です。

近年はテンキーレスキーボードをさらに切り詰めた「70%サイズ」「75%サイズ」の製品も登場しています。

そこで今回は、「70%サイズ」「75%サイズ」キーボードの特徴や違いをまとめてみました。

「70%サイズ」と「75%サイズ」のテンキーレスキーボードの特徴と違い

「70%サイズ」と「75%サイズ」のテンキーレスキーボードは、キー配置とサイズの面での違いが主にあります。

70%サイズのキーボード

70%サイズは、テンキーレス(TKL)キーボードよりもさらにコンパクトで、基本的なキー(アルファベットや数字など)と一部の機能キーを含みますが、ファンクションキー列(F1からF12)や矢印キー、ホームキーなどが省略されている場合が多いです。

キー数は60%キーボードに近く、一般的に67~70キー程度で構成されています。

代表的な製品:
Keychron K6: コンパクトかつワイヤレス対応で、カスタマイズ性も高く人気があります。
Anne Pro 2: カスタマイズ可能なRGBバックライトやプログラマブルキーで、多くのゲーマーに支持されています。

75%サイズのキーボード

75%サイズのキーボードは、テンキーがない点ではTKLと同様ですが、ファンクションキーや矢印キー、ページアップ/ダウンキーなどを省略せずに配置したコンパクト設計です。

通常のキーボードの機能をほぼ維持しつつ、フットプリントを小さくしています。

75%キーボードは80~84キーほどのキー数を持ち、フルサイズキーボードに近い使い勝手を保ちながら、サイズを抑えています。

代表的な製品:
Keychron K2: コンパクトでありながら、フル機能を提供し、ワイヤレス接続やメカニカルスイッチの選択肢が豊富です。
Ducky One 2 SF: 耐久性に優れ、ゲーミングに適した75%サイズの人気製品です。

ファンクションキーや矢印を省略しない70%キーボードも

このように70%と75%の違いは、主にキーの数ですね。70%であればファンクションキーや矢印キー、ホームキーやページアップ/ダウンキーが省略されていることがほとんど。

簡単に言えば、「キーボード本体の右端がエンターで終わっている」タイプです。

一方で75%キーボードは、ファンクションキーや矢印キーは省略せずに、純粋にテンキーだけが省略される傾向が高いですね。物理的には、ページアップ/ダウンキーなどがキーボードの右端にきています。

しかし最近は、70%サイズであってもファンクションキーや矢印キーを搭載したモデルが増えました。

例えば、東プレのREALFORCEでも、70%サイズでファンクションキーと矢印キーを搭載した「REALFORCE RC1 Keyboard」が登場。

キー荷重によっていくつかのモデルがありますが、あのREALFORCEなので耐久性や品質はまず問題ないはず。コンパクトで渋く、なおかつ高品質・高耐久なのでこれは売れそうです。

実際の製品紹介はこちら

ゲーム用途ならば70%サイズでも十分

ゲーム用途の場合、テンキーを使う方は稀です。ファンクションキーと矢印さえあれば、まったく不便がないですからね。なので必然的に70%や75%サイズのキーボードが視野に入ってきます。

この分野は海外製のキーボードが大半でしたが、「REALFORCE RC1 Keyboard」の登場で勢力図が変わりそうです。

相変わらずお高い(35000円ほど)ですが、有線/無線を切り替えられるハイブリッドモデルもあるようなので、これは欲しいですね。

新しいゲーミングキーボードをお探しの方は、ぜひ70%サイズの「REALFORCE RC1 Keyboard」を検討してみてはいかがでしょうか。とりあえず私は近いうちに買ってしまいそうです。

モニター搭載型ミニPCの使い勝手

ミニPCブームが到来して早3年ほど。一時的なブームで終わると思いきや、まだまだ続きそうです。

しかも最近はモニターを搭載したミニPCも出現しており、よりユーザビリティが向上しています。

実は先日、モニター搭載型ミニPCを少し触る機会がありました。今回は簡単にレビューを行いたいと思います。

予想外に使えたモニター搭載ミニPC

私が触ったのは「HIGOLE GOLE 2 Pro」という製品。ミニPCの老舗らしい(私は知らなかった)HIGOLEがリリースしたということで、2023年末に話題になった製品です。

新しもの好きの友人が購入したと聞いていたので、久々に会うついでに触らせてもらうことに。

まず第一印象ですが「PCというよりも分厚いスマホ」ですね。HIGOLE GOLE 2 Proはモニターが筐体の天板と一体になっているタイプ。

なので、筐体を置いてモニターだけ立てて使うという使い方できず、手にもって操作するのが基本のようです。

最初は使いにくいなーと感じたのですが、スタンドがあれば特に問題ないとのこと。その場にあった木箱をスタンド代わりにしてみましたが、確かに意外と使いやすい。

タッチスクリーンなのでスマホに酷似しているのですが、OSはWindowsとUbuntuをサポートとのことで、画面を見ると確かにスマホとは違う。

また、ポート類も完全にPCのそれです。USB Type-Cが2つ、HDMI、USB Type-A x3、3.5mmイヤホンジャック、有線LANなどが搭載されていました。

この出入力の豊富さは完全にPCですよね。友人は普段、HDMI接続でモバイル用モニターを接続していて、タッチスクリーンはほとんど使用しないと言っていましたが、外出先では直接タッチスクリーンで操作するようです。

ここで簡単にスペックを紹介しておきます。

OS:Windows 11 Pro
CPU:Celeron N5095(4コア4スレッド、2.0~2.9GHz動作、TDP15W)
メモリ:16GB LPDDR4
ストレージ:SSD 512GB(PCIe3.0 x2 NVMe SSD)
対応規格:Wi-Fi6およびBluetooth 5.2
内蔵バッテリー:なし

メモリがロープロファイル版のDDR4であることを除けば、最新世代のPCとあまり変わらないですね。動作は軽快そのもの。

なんでも前機種はストレージがeMMCだったそうですが、NVMe SSDになったことで反応が良くなったとのこと。

さらに高性能なRyzen 9 6900HX搭載機種も

「スマホとどこが違うの?」とマイナスイメージを持たれがちなミニPCですが、中身がしっかりPCであること、そして極小であることのメリットは確かにあります。

何よりもPCとしての拡張性があるので、性能さえしっかりしていれば外出先で瞬時に自宅同様の作業環境を作れることは強いですね。

2024年8月には、Ryzen 9 6900HXを搭載した7インチタッチディスプレイ付きのミニPC「SIBOLAN」がクラウドファンディングで発表されました。

Ryzen 9 6900HXは内蔵グラフィックスにRadeon RX 680Mを搭載しています。Radeon RX 680Mは非常に優秀なiGPUで、ドラクエ10くらいの軽めのゲームなら難なく遊べる代物。

さらにこの「SIBOLAN」は、モニターが天板一体ではなく、前面に立てられるようになっているタイプなので、そのままノートPCのようにも使用可能。

4Kモニターにも対応しているので、サブ画面は本体のモニター、メイン画面は外部ディスプレイといった具合に、簡単にマルチディスプレイ環境を構築できます。

正直、これはちょっと欲しいですね。外出先でPCゲームをやりたくなったとき、カフェで暇つぶしをするとき、なかなか活躍してくれそうです。

何よりPCなので、オフィスソフト系の作業も快適にこなせることが大きいです。

ミニPCはニッチ製品かと思いきや、ここにきて意外な盛り上がりを見せています。ゲーマーにとっても有用なアイテムになりそうなので、ぜひサブPCに購入を検討してみてください。

ちなみに「SIBOLAN」をリリースした株式会社のクラウドファンディングですが、9/30で早々に金額を達成しました。(目標額の1295%を獲得)これは楽しみですね。

知っているようで知らない「オンラインゲームの用語」

オンラインゲームにおける不愉快な現象といえば「ラグ」や「同期ズレ」が有名ですよね。

ラグが酷かったり同期ズレが頻繁だったりすると、せっかくの楽しいゲームもやる気をなくしてしまいます。

実はこの2つ以外にも、さまざまな現象や動きに名前がついています。今回はオンラインゲームをプレイするうえで理解しておきたい用語をまとめてみました。

ラバーバンディング

知られているようでそうでもない用語のひとつに、「ラバーバンディング」があります。

ラバーバンディングはオンラインゲームで発生する現象で、サーバーとクライアントの同期が取れていないために、キャラクターが移動しているように見えるが、実際には元の位置に戻されることです。

瞬間移動とはちょっと違って、「いったん移動したが元の場所に戻ること」がラバーバンディング。ゴムでバウンドさせたような動きからこう呼ばれています。

一時的に異なる場所に移動したように見えても、最終的には本来の位置にリセットされるので見ているほうは非常に不快。

いわゆる「同期ズレ」が引き起こす現象のひとつなのですが、個人的にもっともやっかいなのがラバーバンディングだと思います。プレイが成立しませんからね。

グリッチ

グリッチは、ゲーム内のバグや設計上の不具合を意図的または偶然に利用して、通常では動作できない結果や行為を引き起こすこと。

端的に言えば「不正利用」に当たるわけですが、「偶然でもNG」という点がポイントです。

例えば、消費したはずのアイテムが消費されていなかったり、インベントリの整理中にアイテムが増殖することを発見したりした場合、これを利用して何らかの利益を得るとグリッチにあたります。

グリッチへの制裁は非常に厳しいことが多く、多くのタイトルでBANもしくはアカウント停止処分ですね。過去には国内でグリッチを利用したRMTが発生し、リアルで裁かれることになった事例もあります。

FPSで言えば「壁を抜ける」「通常はアクセスできない場所に移動する」などが該当しますね。よくチーターが利用する技の多くはグリッチです。

多くの場合、グリッチはゲームバランスを壊す可能性があるため、競技性の高いゲームでは規制されることが多いです。

売買関連の用語

あまり知られていない用語としては「売買関連の用語」があります。例えば以下のようなもの。

・WTB…Want To Buyの略で「買いたい」の意思表示
・WTS…Want To Sellの略で「売りたい」の意思表示
・WTT…Want To Tradeの略で「交換したい」の意思表示

経済が存在するゲームならばこれらは頻出の用語。私はどれがどの意味なのかを忘れてしまいがちなので、スマホの待ち受けにしていたこともあります。

合図、挨拶関連の用語

有名なところでは「Cya(see you againの略)」がありますが、これ以外にも以下のような用語があります。

・btw…by the wayの略で「ところで」という意味
・brb…Be Right Backの略で「すぐ戻るよ」の意思表示
・grats…Congratulationsの略で「おめでとう(祝福)」の意思表示
・inc …新たな敵が向かって来ていることの合図
・sup…what’s upの略で「元気か? 何してる?」のようなニュアンス

こんなところでしょうか。brbやincは洋ゲーに慣れていないと反応できませんね。覚えておくと非常に便利です。

用語を理解すれば言葉の壁も乗り越えられる

以上、オンラインゲームの用語を紹介しました。オンラインゲーム関連の用語を覚えておくと、外国語(特に英語)を話せなくてもコミュニケーションが成立します。

英語圏以外でも使えることが多いので、この機会に覚えてみてはいかがでしょうか。

AMDの新しい認証「AMD Advantage Certified」とは

AMDがここ数年注力している新しい認証「AMD Advantage Certified」。最近人気を集めているミニPCでも見かけるようになりました。

わかりにくい「ゲーミング性能」を認証する仕組みとして、徐々に広がりを見せています。一体どのような認証なのでしょうか。

AMD Advantage Certifiedとは

AMD Advantage Certifiedとは、AMDが提供する高性能なクリエイター向けノートPCやゲーミングPCに対する認証プログラムです。

最近の流れを見ると、特定の性能基準を満たしたゲーミングPCに与えられる称号のようですね。

AMD Advantage Certifiedとはユーザーに優れたゲーム体験を提供するために設計されており、特にAMDのCPUおよびグラボを活用した製品を対象としています。

端的に言うと、RyzenとRadeonの組み合わせですね。

AMD Advantage Certifiedの主な特徴と基準

AMD Advantage Certifiedの認証を受けるためには、PCが以下のような基準を満たす必要があるようです。

AMD CPUとGPUの組み合わせ

まず第一の条件が、AMDのRyzenとRadeonのグラボを搭載していること。

AMDの認証なので当たり前ですが、両方がAMD製であることにより、ハードウェア間の相互作用が最適化され、特にパフォーマンスや省電力性が向上するとのこと。

スマート技術の活用

次にAMDのスマート技術(Smart Technologies)の活用が行われていること。具体的には以下が含まれます。

AMD SmartShift:CPUとGPUの間で電力をダイナミックに調整し、最大のパフォーマンスを引き出す
AMD Smart Access Memory:CPUがGPUのメモリ全体にアクセスできるように技術で、データ転送速度を向上させ、パフォーマンスの向上を図る

高リフレッシュレートのディスプレイ

ディスプレイについても条件があり、144Hz以上のリフレッシュレートを持つディスプレイが採用されていることが条件とのこと。

特に、AMD FreeSyncテクノロジーが搭載されたディスプレイは認証を受けていることが多いですね。

GPUのフレームレートにディスプレイのリフレッシュレートを同期させることで、ティアリング(画面のずれ)やスタッタリング(カクつき)を回避し、非常に細い映像体験を提供する技術。

まあこれはかなりメジャーな技術なので、ゲーミングモニターであれば大抵は対応しています。

さらに、入力遅延を抑えるHYPR-RXやフレームレート改善のためのFSR3なども条件に含まれるようですね。

長時間のバッテリー寿命

AMD Advantage CertifiedのノートPCは、プレイだけでなく日常の使用でも長時間のバッテリー寿命を持つよう設計されています。

電力効率の高いCPUやグラボに対して、さらにスマートバッテリー管理技術を導入することで、バッテリー駆動時でも性能を維持しつつバッテリー消費を抑えることができます。

冷却性能の最適化

冷却性能についても基準があります。AMD Advantage Certified デバイスは、高度な冷却システムを搭載していることが条件。

高度、というのがどの程度なのかは明記されていませんが、冷却システムはPCによって基準が異なるので、まあこの点は仕方ないですね。

PCとゲーミング性能に特化させた認証

ここで紹介した指標はほんの一部で、実際には200以上のタッチポイントに従って設計されているのがAMD Advantage Certified。

公式サイトではデスクトップとノートPCそれぞれの概要が示されているので、気になったか方は参考にしてみてください。

CPUもグラボもAMD、というPCはどちらかといえばニッチでマニアックな存在ですが、ゲーミングPCとして総合的な認証を付与されていると安心ですよね。

公式サイトはこちら(https://www.amd.com/ja/gaming/advantage.html#Advantage)です。