GIGAスクールの本格化やスマホの普及で、ITリテラシーが高い子供が増えましたよね。
一方で、「子供がゲーミングPCに興味を持っているのだが、買い与えていいのか?」といった質問を受けることがあります。
これに関してはネットでもリアルでも賛否両論のようで、私も明確な答えを提供できずにいました。そこで今回は、ゲーミングPCを子供に買い与えることに対する是非をまとめてみたいと思います。
子供=小学生以下と想定すると…反対意見のほうが多い
あくまでも私の周囲の話ですが、小学生以下の子供に対してゲーミングPCを買い与えることは、「あまり良くない」と考える大人が多かったです。
具体的には、兄弟や友人、知人、親戚関係など約20人ほどに質問した結果なのですが、「ゲーミングPC=高価で子供の手に余る」と考えている方が多いようですね。
以下、反対派の意見です。
- そもそも高額なものを簡単に買い与えることが将来のために良くない
- スイッチやPS5などゲーミングPCよりも安価なゲーム機で十分だから
- 学校でタブレットやPCを扱っているので、家庭にわざわざ持ち込む必要がない
一方、賛成派は以下のように回答していました。
- PCはクリエイティブな作業や、情報加工、発信に特化しているのでスマホやゲーム機よりも将来のためになる
- PCは論理の塊であり、その内部を自由にのぞくことができるためITリテラシーを本格的に高めたいならば、PCに親しむことは必須
- 基本的なPCの構造やファイル構造、プログラミングなどが身に付き、IT系職種を希望したときに明らかに有利になるから
当然と言えば当然なのですが、反対派に属する大人はゲーミングPCを所持した経験がない方が大半です。
ゲーミングPC=何か特別な機械、と誤解しているフシもありましたね。ゲーミングと言っても、基本的にはビジネス用PCと同じで、グラフィック性能が高いだけという説明にもピンときていないようでした。
これに対して賛成派の方々は、自分もPCを長く使っていて、ゲーミングPCの実態を知っている方が多かったですね。
ゲーム機とゲーミングPCの最も大きな違い
反対派の方々は、ゲーミングPCを「より大掛かりなゲーム機」と理解しているようなのですが、実際には違いますよね。
ゲームに関する性能を確保しているもののコアな部分は「汎用的なコンピューター」です。もちろん、スイッチやPS5よりも高額なのは間違いありませんが、それも構成次第でかなり抑えられます。
現代において、ゲーム機は単なる遊戯の機械ではなくコミュニケーションツールのひとつです。ネットワークを介して他者とつながる手段のひとつであり、社交場のひとつでもあります。
ゲーミングPCもこうした側面はありますが、ゲーム以外の用途(情報加工、編集、発信など)がとても多いので、汎用性はゲーム機と比較になりません。
スマートフォンやタブレットで似たような作業はできますが、規模が大きくなり、難易度が高くなるとPCが必須になります。
例えば、マイクラのマルチサーバーを立てるのは、今でもPCでなければ難しいはずです。(月額有料のレルムサービスを契約するならば別ですが…。)
個人的には、GIGAスクール構想が本格派した今だからこそ、ゲーミングPCを通じてITリテラシーを高める方法が良いと思います。
私たちは、良くも悪くもPCを含むITリテラシーを「独学」で学びました。一方、今の子供たちは科目としてITを学ぶのですから、基礎知識に触れる機会も監督者も昔の比ではありません。
環境が整いつつあるいまだからこそ、しっかりとした道具を用意して学びを促進させるのが良いのではないでしょうか。