2020年 2月 の投稿一覧

JEDEC 準拠のメインメモリとは

パソコンのメインメモリはOSの起動時間短縮やゲームパフォーマンスを左右する重要なパーツの一つです。ゲーミング用途で販売されるパソコンも性能を引き上げたオーバークロックメモリを採用するケースが多い一方で、一般向けのパソコンにはJEDEC 準拠のメモリが主流です。

そこで今回はJEDEC 準拠のメインメモリについてご紹介します。

安定動作のJEDEC 準拠のメインメモリ

JEDECは半導体素子の世界標準規格を定めるもので、メインメモリの場合は動作クロック数やデータの待ち受け時間などが定められています。

JEDEC 準拠のメインメモリは対応する安定動作が期待でき、相性問題も少ない傾向にあります。性能はオーバークロックメモリには及びませんが、ゲーミング用途以外なら十分なパフォーマンスを発揮できるため長時間の動画編集や事務作業に適してます。

メモリモジュール内にはSPDデータという動作規格に関するデータセットがある

JEDEC 準拠のメインメモリのモジュール内にはSPDデータが格納されており、JEDEC 準拠の動作パターンが入っています。そしてマザーボードは起動時にSPDデータを読み込むことで安定性の高いメモリ動作設定を行います。

SPDデータには下位互換用の動作パターンも含まれており、メインメモリの規格よりも古いマザーボードでも動作可能なのはこのためです。

JEDEC 準拠であってもネイティブ対応メモリとオーバークロック対応メモリがある

メインメモリのDRAMチップはJEDEC 準拠にネイティブ対応の物とオーバークロック対応の物が存在します。ネイティブ対応の物は動作クロックを引き上げることなく設計値通りに安定動作することが期待できます。

一方、オーバークロック対応の物は定格よりも動作クロックを高めており、JEDEC 準拠ながらネイティブ対応の物よりも安定性を欠く可能性があります。よほどの理由がない限りJEDEC 準拠にネイティブ対応する製品を選びましょう。

メモリの増設時にもJEDEC 準拠のメインメモリが重要

大手メーカー製パソコンはメインメモリがシングルチャネル・1枚構成で出荷されることが多々あります。ゲーミング用途なら、ゲームパフォーマンスを考慮して工場出荷時に搭載されているメインメモリは使わず、デュアルチャネル・2枚構成にすることが理想的です。

もちろんメインメモリ2枚分のコストがかかりますが、一般的な用途ならそこまでする必要はほぼありません。そのため多くのユーザーが空きスロットにメインメモリを追加し、既存のメインメモリは残す選択しますが、JEDEC 準拠でない製品の場合は安定動作しないことが珍しくありません。

基本的にメインメモリの型番が同じで製造ロットは近い物同士の構成が安定しやすく、複数の型番のメインメモリが混在してしまう際はJEDEC 準拠の製品同士の構成にすることでトラブルが起きにくくなります。

まとめ

JEDEC 準拠のメインメモリは安定した長時間動作をさせる上で非常に重要です。オーバークロックメインメモリのように高性能というわけではありませんが、信頼性を求めるなら同一型番かつ同一製造ロットのJEDEC 準拠メインメモリの構成がお勧めです。

もしパソコンの動作が不安定だったりエラーが起きやすいならメインメモリから見直してみることをおすすめします。

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PCゲーマー向け「寒さ対策」のおすすめ3選

PCゲーマーにとって「寒さ」は大敵です。手がかじかんで動かない、そもそも寒すぎて座っていられない、トイレが近いなど、さまざまな障害をもたらします。また、寒さを我慢してプレイするあまり、体調を崩してしまっては元も子もありません。

しかし、部屋を暖めすぎるとPC自体に悪影響を与えることから、室温だけをあげるわけにもいかないのが歯がゆいところ。そこで、PCゲーマー向けの寒さ対策を紹介します。

寒さ対策1:着る毛布

数年前に一世を風靡した「着る毛布」という防寒具をご存じでしょうか。全身を覆うタイプの毛布のような、バスローブのような防寒着です。毛布の保温性とバスローブの快適さを持ち合わせているため、長時間ゲームをプレイするPCゲーマーにはうってつけ。

ちょっと調べてみると、ゲーミング家具を作成している企業がいろんなタイプの着る毛布を販売しています。

例えば、bauhutte社の公式サイトを見てみると、次のような着る毛布が見つかりました。

ダメ着4 手足が分かれており、フードがついてるタイプ
ダメ着4G LITE フードつきのワンピースタイプ
ダメ着2020 ダメ着4をより重装備にしたイメージ
はだけない着る毛布 中世の神官のように全身を覆うマントのようなタイプ
セルフこたつ着る毛布 座ったときに裾が拡がり、こたつのように保温性を高めるタイプ

いずれもマイクロファイバー製で、防寒性はかなり高そうです。ただし、手首から先に関しては、別の対策が必要かもしれません。

寒さ対策2:遠赤外線デスクヒーター

一般企業のオフィスでも用いられており、汎用性はかなり高いでしょう。足元を始めとして、好きな場所に設置できるので、足先・腰など冷えやすい場所をピンポイントで保温できます。

こちらも、長時間座った姿勢になりがちなPCゲーマーにおすすめ。私も冬場は「座卓+座椅子+デスクヒーター」の組合せで防寒を心がけています。

遠赤外線デスクヒーターの最も大きなメリットは、PCに熱を放射悪影響を与えないこと。向きを調節すれば、自分だけが暖かい状態を作り出せるため、熱暴走や結露などのリスクが発生しません。

寒さ対策2:手先対策「釣り用グローブ」

PCゲーマーの寒さ対策は、足元よりも「手首から先」のほうが難しくなります。基本的に寒さ対策は「体を覆うこと」で行います。

しかし、指先が布などで包まれてしまってはマウスやキーボードが操作しにくくなり、本末転倒です。「いかに寒さを防ぎ、かつ、プレイしやすいか」を考えるのがPCゲーマーの寒さ対策といえるでしょう。

そこで、私がよく使用していたのが「釣り用グローブ」です。釣り用グローブは、防寒と作業のしやすさを両立している優れものです。

具体的には、指先部分だけを脱いだりかぶせたりできるようなタイプのグローブを着用し、プレイ時は指先を出し、冷えてきたらかぶせるといったイメージです。慣れるまで時間が必要ですが、指先を使った作業が可能なように、工夫されています。

例えばモンベルの「クリマバリア フィッシンググローブ」ですね。親指・人差し指・中指の先が脱着可能になっているため、マウスを操作する右手の防寒対策として非常に優秀でした。

また、片方の手がしっかり防寒されていると、もう片方もそれほど酷い冷えにはならないため、指全体の動きも良くなります。

以上、PCゲーマー向けの防寒対策として「着る毛布」「遠赤外線デスクヒーター」「釣り用グローブ」はぜひチェックしてみてください。

メモリ1枚売りと2枚売りの違いは?永久保証は本当に永久?

PCゲーマーならば、メモリ追加くらいは自分で出来るようにしておくべきです。メモリ追加は、PCのパーツ追加の中で最も簡単な作業でありながら、しっかりと効果が見込めるからです。

しかし、いざメモリを買う段階になって、どのメモリを買うべきか迷うことがあります。ここでは、初心者向けにメモリの枚数や保証について解説します。

ばら売り(1枚売り)と2枚セット売りの違いは?

メモリは規格さえそろっていれば、メーカーの違うメモリ同士を組み合わせて使用しても問題ありません。意外と知られていませんが、同じメーカーであっても1枚売りと2枚売りには微妙な違いがあります。その違いは「保証範囲」です。

2枚以上のメモリをセットで売る場合は「メモリキット」と呼ばれます。メモリキットは、「同時利用」が保証されており、1枚売りよりも保証範囲が広いのです。

メモリキットによっては、「デュアルチャネル(2枚利用時)」や「クアッドチャネル(4枚利用時)」への正式対応を保証しています。

一般的に、JEDEC準拠のメモリであれば、別々に購入したメモリ同士であっても、相性問題は起こりにくいもの。

しかし、大容量化によって搭載枚数が増え、動作クロックが高くなるほど相性問題が起こる可能性は高まります。

メモリキットは、同じ製造ロット(同じ規格、工場、数量単位で生産されたグループ)で構成されることも多いため、個体差が出にくいことも強みですね。

大容量メモリを高速動作させたいのなら、メモリキットの購入がおすすめです。

よくある「永久保証」はどこまで保証する?

最近では技術の進化とともにメモリの故障も減っており、いわゆる「永久保証」が付属する製品が増えました。

永久保証は、正常な使用(オーバークロックなどのチューニング、改造を施していない状態での使用)を前提として、無期限で交換対応を行ってくれます。

ただし、この保証は「最初の所有者のみ」に限定されたものです。中古品には適用されませんので注意してください。

また、次のような不具合は保証の対象に含まれません。

  • 他のパーツの影響での故障(電源故障による過電流など)
  • PCの強制シャットダウンや結露による不具合など、システムからの影響による故障

安定動作が第一なら「ネイティブ対応メモリ」を狙おう

メモリの中には「ネイティブDDR4-2666」のように記載している製品があります。

これは「メモリチップが正式にメモリクロックをサポートしている」ことの証明です。安定性の証明ともいえ、メーカー側もしっかりとメモリチップの選別を行った上で製造していることが多い製品です。

性能よりも安定性を第一に考えるならば、「メモリキット」かつ「ネイティブ対応メモリ」を狙っていくと良いでしょう。ぜひ参考にしてみてください。

>> ゲーミングPCのメモリは8GBと16GBのどっちがおすすめか