2024年 2月 の投稿一覧

ATXよりも大きい!E-ATXとXL-ATXに実用性はあるか

PCの最も大きなサイズといえば「フルタワー」であり、マザーボードは「ATXサイズ」だと考える人が大勢います。

しかしこれは誤りで、実はATXの上にさらに2つのサイズがあるのです。それが今回紹介する「E-ATX」と「XL-ATX」。

ATXでも大きすぎるくらいなのですが、果たしてE-ATXとXL-ATXに実用性はあるのでしょうか。

ATX、E-ATX、XL-ATXのサイズ感

まず3つのフォームファクターを比較してみましょう。ATXは結構知っている方も多いと思いますが、E-ATXとXL-ATXはほとんどお目にかかったことがないはず。

ATX (Advanced Technology eXtended)

サイズ:
305mm x 244mm (12インチ x 9.6インチ)

特徴:
ATXフォームファクターは、1995年にインテルによって導入されました。デスクトップマザーボードの標準的なサイズですね。

良好な拡張性と互換性が特徴で、一般人でも非常に手に入りやすいサイズです。

複数のPCIeスロット、RAMスロット、および十分なUSBポートを備えており、ゲーミングPCやワークステーション、およびサーバー用途など汎用性が高いです。

汎用的なデスクトップPC構築に最適で、ゲーマーやプロフェッショナルユーザーに人気があります。

E-ATX (Extended ATX)

サイズ:
通常、305mm x 330mm (12インチ x 13インチ)、ただしサイズは製造業者によって異なる場合があります。

特徴:
E-ATXはATXの拡張版ですね。追加のPCIeスロットや他の拡張カード、より多くのRAMスロット、多様なストレージオプションなど、さらに多くの拡張機能を実装できます。

E-ATXマザーボードは、高度なゲーミングPC、サーバー、およびワークステーションに適しており、高いカスタマイズ性を求めるユーザーに最適。

ただし…かなり大きいうえに入手性が悪いです。正直なところ、あまり売っているのを見たことがありません。ネットで注文するのが早いでしょうね。

XL-ATX

サイズ:
XL-ATXのサイズは345mm x 262mm (13.6インチ x 10.3インチ) 程度とされますが、これよりも大きいサイズもあるようです。

特徴:
XL-ATXは、マルチGPUや大量のストレージ、特殊な冷却ソリューションを搭載した高性能システムに適しています。

E-ATXよりも一般的ではありませんが、エンスージアスト向けの市場で人気があります。ただし、Intel、AMDともに最新世代のチップセットやソケットでは対応製品がないようです。

なので、サーバー用以外ではお目にかかることができないでしょうね。一般的なゲーミングPC向けとして販売されている最も大きなサイズは「E-ATX」ということになります。

E-ATXとXL-ATXの実用性は?

すでに述べたように、XL-ATXは一般PC向けのマザーボードがないので、実用性以前の問題ですね。

一方で、E-ATXはさまざまなメーカーから出ておりそれなりに選択肢があります。2024年2月時点ですと、

・ASRock B650E Taichi
・GIGABYTE Z790 AORUS XTREME X
・MSI MEG X670E ACE
・ASUS ROG MAXIMUS XIII EXTREME

などですね。ただし、どれもかなり高額です。最も安いASRock B650E Taichiでさえ6万円ほど、そのほかは10万円越えのものばかりです。

E-ATXは確かに拡張性が高いのですが、現在はCPUもグラボも高性能化が進んでいますし、VRMなどの品質も上がっています。

ストレージも2台程度つなげれば十分ですし、実用性という点ではちょっと疑問がありますね。私は、Micro ATXで十分かなと感じます。

また、全てのメーカーが必ず作るという類のものではないので、「興味がある人向け」「マニア向け」という位置づけのようです。

もし拡張性を極限まで高めたいというかたは、挑戦してみてください。

2024年に狙い目の中古グラボ「RX6600XT」

毎年のようにコスパ最強グラボ論争が起こるゲーミングPC界隈。私の中では毎年Nvidiaのミドルレンジが上位にいるのですが、今年はAMDがアツいかもしれません。

なぜなら、今回紹介する「RX6600XT」のコスパが非常に良く、他の追随を許さないレベルだからです。

今回は2024年の狙い目中古グラボ「RX6600XT」を紹介します。

まずはRX6600XTの概要をおさらい

巷では大半のゲーマーがRTXシリーズを使用しているようですが、一部にAMDのファンも根強く残っています。

AMDは旧ATIテクノロジーズのブランド名を引き継ぎ「RXシリーズ」を定期的にリリースしているのですが、現在は最新の「7000番台」が主流。

しかし、いつ前の世代になる6000番台に、強力な機体が存在しています。それがRX6600XTです。

RX6600XTの概要

RX 6600 XTは、AMDのRadeon RX 6000シリーズの一部として、2021年にリリースされたグラフィックスカードです。このカードは、主に1080pの高解像度ゲーミングに最適化されており、中~高設定での最新ゲームをターゲットにしています。

ランク的にはミドルレンジですが、AMDの最新技術がてんこ盛りであり、実はかなり中身の濃いグラボです。

・RDNA 2 アーキテクチャ: AMDの最新のグラフィックスアーキテクチャであり、高いエネルギー効率とパフォーマンスを実現

・レイトレーシングサポート: リアルタイムでのレイトレーシングにより、よりリアルな光の挙動と影の表現をゲーム内で実現

・Infinity Cache: 高帯域幅のキャッシュシステムを採用しており、メモリ帯域の効率を大幅に向上

・Smart Access Memory (SAM): Ryzenプロセッサと組み合わせることで、グラフィックスカードのメモリへのアクセス効率を向上

RX6600XTのスペック

演算ユニット数:32基
ストリーミングプロセッサー数: 2,048基
メモリ: 8GB GDDR6メモリ
クロック: 2,359MHz
TDP: 160W
レイトレーシング: ハードウェアアクセラレーションされたレイトレーシングをサポート
Infinity Cache: 32MBのInfinity Cacheを搭載

RX6600XTのコストパフォーマンス

さてここからが本題です。スペック的には1世代前の機体なのですが、コストパフォーマンスが極めて高いのがRX6600XTの特徴。

3DMark TimeSpyのベンチマークスコアを見ると、

・RX6600XT…約9300
・RTX3060…約8500

という具合に、ライバルであるRTX3060をしっかりと上回ります。その他、重量級ゲームでも拮抗、もしくは若干上回るという結果が得られていますね。

次に価格ですが、新品で比較すると以下のとおり。

・RX6600XT…約38000円
・RTX3060…約39000円

だいたい同じですね。ただし、中古になると一気に変わります。

・RX6600XT…約29000円
・RTX3060…約34000~36000円

※価格はすべて2024年2月時点

性能がほぼ同じ、もしくは若干上回るRTX3060よりも15~20%も安いのです。

重量級3Dゲームがそこそここなせて、3万円切り、さらに不人気なせいか中古も潤沢となれば狙い目に決まっています。

「とりあえずRX6600XT」はアリ!

正直なところRTX4000シリーズがかなり微妙なうえに高額なので、グラボのアップデートを見送っている方も多いでしょう。

しかし、今使っているグラボがGTX1660シリーズだったりすると、どうしても「次」が欲しくなりますよね。

この場合はしっかりと性能があがり、さらにコスパもよいRX6600XTの中古でしのぐという選択肢を検討してみてください。

今使っているグラボを下取りに出せば2万円を切る可能性も十分にあります。コスパは文句なしですので、「2~3年とりあえず遊べればよい」というレベルなら本当におすすめですね。

あなどれない激安サイト「e-TREND」

PC関連のECサイトは多数ありますが、私が数年前から注目しているのが「e-TREND」です。

というのも、意外な掘り出し物が定期的に見つかり、大手の割にはあなどれないから。今回はe-TRENDの特徴とメリットを紹介したいと思います。

PC関連ECの双璧「e-TREND」と「OCNオンラインショップ」

一般的に大手のECは、それほど安くありません。知名度が高く集客力があるので、激安にせずとも運営していけるからです。

しかし、PC関連ではなぜか大手のECサイトのほうが「え?なぜ今こんなに安く?」という商品を出します。

特にe-TRENDとOCNオンラインショップはその代表格。ちなみにOCNオンラインショップは旧「NTT-Xストア」ですね。体制変更により屋号が変わった模様。

OCNオンラインショップは「ナイトセール」が名物でしたが、正直なところ屋号が変わってからは昔のような勢いはない印象。

一方のe-TRENDは、メルマガで案内される会員価格がなかなかの安さで、ついついサイトをチェックしに行ってしまいます。

e-TRENDはノートPCが安い

特に注目したいのは、ノートPCの安さ。ノートPCは最近値上がり傾向にあり、すでに15万円越えが当たり前になってきました。

しかしe-TRENDでは7~8万円程度で、実用的で十分な性能をもったノートPCが定期的に売り出されます。例えば私が今注目しているのはこちら。

・レノボ・ジャパン 82XM006FJP [IdeaPad Slim 3 Gen 8(Ryzen7 16GB SSD512)税込79800円
https://www.e-trend.co.jp/items/1257781

モバイル向けとはいえ、Ryzen7とNVMe SSDが搭載されて8万円切りです。もちろん新品未使用。

8コア16スレッドのRyzen 7ですから、軽いゲームを含めても処理能力は十分以上でしょう。しかもレノボのIdeaPadは15年以上前から展開されているブランドで、信頼性もあります。

最近はSurfaceのような超薄型の高級ノートが注目されがちですが、IdeaPadは「しっかり使えるコスパに優れた普通のノートPC」です。

さらに、CPUをRyzen5に落としたモデルであれば、54800円という価格も。

・レノボ・ジャパン 82XQ000QJP [IdeaPad Slim3 Gen8(Ryzen5 8GB SSD512)
https://www.e-trend.co.jp/items/1257782

どちらもオフィスはありませんが、現在のPC環境ならばMicrosoftオフィスは必須ではないですよね。Googleのアプリで代用できますし、オフィスだけを安いサイトで購入しても良いでしょう。

e-TRENDの決算セールは2月

ちなみにe-TRENDの決算セールは2月に開催されていて、PC関連パーツが一斉に安くなります。

2024年はRyzen APUを搭載したノートPCが目玉ですが、生活家電やスマホ本体、ディスプレイなども注目。イーヤマやファーウェイ、プリンストンなど大手の商品が安くなるので、「知らないメーカーだけど?」といった不安もありません。

特にメルマガ会員に向けは限定価格が提示されることが多いので、この機会にメルマガ登録しておいても良いでしょうね。

私は基本的にメルマガ会員にならないのですが、e-TRENDだけは定期的にメルマガをチェックしています。中途半端に中古を探すよりも安い新品が、毎月定期的に売り出されるからです。

ノートPCやディスプレイを探している方は、かならずe-TRENDの特化を見るようにしてみてください。