2021年 2月 の投稿一覧

無償でPDF編集が可能なAdobe Acrobat オンラインサービス

PDFの編集はメーカー純正でサブスクリプション方式のAdobe Acrobatが王道ですが、他にも市販の安価な互換ソフトウェアが流通しています。しかし互換ソフトウェアでできるPDF編集には制限も多く、Adobe Acrobatほどの編集能力がない場合が珍しくありません。

そのためPDF編集ソフトウェア選びは難しく、一定額の出費は不可欠でしたがオンラインでAdobe Acrobatの機能を試せるサービスが登場し状況が大きく変わりつつあります。

そこで今回は無償でPDF編集が可能なAdobe Acrobat オンラインサービスについてご紹介します。

テキスト入力や注釈の編集は無制限に編集可能

PDFの編集で需要が多い作業はテキスト入力や注釈の追加や削除ですが、Acrobat オンラインサービスでは無制限に行うことが可能です。

Acrobat ならではの直感的な操作で誰でもPDF編集できるメリットは絶大であり、何より無償で出来る点が普段PDF編集を行わないユーザーにとって嬉しいところです。唯一、サービスにログインすることが条件ですが、アカウント作成は費用もかからず新規に取得する際も時間はほとんどかかりません。

PDFからOfficeファイルへの変換やPDFのページ編集、PDF圧縮は一日1回まで

受け取ったPDFデータをベースに新たな資料を作成するときに便利なのがファイル変換機能であり、Adobe Acrobatの目玉機能の一つですが、Adobe Acrobat オンラインサービスでも実際に試用可能です。

他にもPDFデータのファイルサイズ圧縮機能も使えるため、PDF送受信時のパケット節約やメール添付時のファイルサイズ制限回避といったシーンで活躍します。

これらの機能は24時間ごとに1回しか操作できませんが、他のパソコンからのアクセスやアカウントを切り替えればいくらでも操作できます。

PDFはファイルサイズが100Mbyte以下、一部機能では100ページまでしか扱えない制限あり

Adobe Acrobat オンラインサービスはファイルを一度Adobeのクラウドストレージへアップロードして編集する関係でファイルサイズに制限があります。

扱える最大容量は100Mbyteまでで、ページ数が多い・画像など高解像度コンテンツが多いPDFは事前に分割する必要があります。ページの並び替えや向きの修正は100ページ未満のPDFファイルだけ可能となっており、全ての機能を使い倒すには難しい仕様とも言えます。

まとめ

Adobe Acrobat オンラインサービスはAcrobatのWEB体験版という位置づけであり、機能制限が各所に見受けられますがひな形へのテキスト入力など、基本的な使い方なら無制限に編集可能な点が魅力的なサービスです。

PDFの本格的な編集には回数制限やファイルサイズの制限がありますが時々PDF編集が必要になるレベルなら十分実用的です。市販の互換ソフトウェアはコストパフォーマンス面で優れない製品も多いため、安易に互換ソフトウェアを購入するよりもAdobe Acrobat オンラインサービスを試用する方がお得かもしれません。

NTTグループのADSL基地局内混雑について

NTTグループのADSLは2023年1月末にサービス提供が終了することが決まっており、新規受付も終了しています。しかしフレッツ光回線は日本国内全てがサービス提供エリアではなく、電力会社やケーブルテレビ局のインターネット網すら来ていない地域も未だに存在します。

国も光回線整備計画を推進していますが、どこの回線事業者と協力するかは自治体が決定権を持っておりNTTのフレッツ光回線が来ないことが決定しているエリアもあります。

そのような地域ではADSLの回線速度が極端に遅くなる現象が発生しており、一個人では改善できないという問題が発生しています。そこで今回はNTTグループのADSL基地局内混雑についてご紹介します。

Pingは通るが実際にはほとんどADSL回線で通信できない状態に陥るトラブルが急増

ADSLのサービス終了が発表される以前から起きていた現象に、極端な低速化があります。PPPoE接続は出来るものの、WEBサイト等は時間がかかりすぎてタイムアウトエラーとなり表示できない症状ですがPingコマンドはエラーになりません。

完全な切断ではなく、プロバイダーやNTTの障害情報にも掲載されないためユーザーはどこに問い合わせれば良いのか分からないというハードルの高い障害ですが、NTT以外の光回線事業者が採用された地域で急増する傾向にあります。

原因は各地域のNTT基地局内で発生させている意図的な通信混雑による低速化

ADSLにだけ発生する極端な低速化現象の正体は、NTT基地局内で発生している帯域不足です。これは自然発生的にではなく、今後収益が上がらないであろうエリア内で意図的に起こされている節があります。

実際に低速化現象は曜日や時間帯に関係なく症状が続き、通常なら切断してもおかしくないアナログ回線よりも遅い数kpbsを維持するという特殊な環境が続きます。

いくらベストエフォート型の接続サービスとはいえ、企業側の都合で解約に追い込むような速度制限は企業倫理を疑わざるを得ません。

一般ユーザーには基地局側の問題であることは公表されないケースが多く泣き寝入りするしかない

この低速化現象の恐ろしい点はある日突然インターネット回線が使えなくなるだけでなく、その原因すら一般ユーザーに公表されないケースが多いことです。

法人ユーザー向けNTT窓口では基地局内の問題であることは開示しますが、個人ユーザー向けNTT窓口では低速化現象そのものを認めずプロバイヤーやユーザー所有のルーターに責任があるという回答しか行いません。

その結果、一般ユーザーはあらゆるコールセンターからたらい回しになり原因も分からないという泣き寝入りするしかない状況に追い込まれます。

改善方法は存在しない

仮にNTT基地局内の問題であることが判明しても改善方法はありません。個人ユーザーがいくら抗議しても収益が見込めないエリアのADSL回線を快適に通信できるようNTTが整備する可能性はなく、携帯電話のテザリングや他の回線事業者への移行を検討すべきです。

法人ユーザーなら各地域のNTT営業窓口へ抗議することもできますが、それで改善されることはまれであり、はやり他の回線サービスへの切り替えを進めるしかありません。

まとめ

光回線が未開通なエリアはまだまだ全国各地に存在しており、ADSLを現役で使用している家庭や事業所は膨大な数に上ります。将来的にはそのほとんどが光回線に移行しますが、移行先となる回線事業がNTTとは限りません。

事実見込み契約者数など事業化の見通しが立たないエリアはNTT以外の事業規模の小さい回線事業者が自治体と協力して開通を進めています。

そのような地域で頻発しているNTTグループのADSL回線低速化は、ユーザーにとって最悪の出来事であり解決策もありません。もしこのような状態に遭遇してしてしまった場合は積極的にNTT以外の回線へ切り替えることをおすすめします。

サポート期間が短い国内メーカーのWi-Fiルーター

Wi-Fiルーターはネットワークの要であり、Wi-Fiルーターを狙ったウイルスや攻撃も珍しくなく脆弱性を解決するアップデートが欠かせません。

しかしWi-Fiルーターのメーカーサポート期間は明示されない場合がほとんどで、中にはユーザーが知らない間に重大な脆弱性が放置されていたというケースも多々あります。

さらに国内メーカーほど製品のサポートとアップデート提供を打ち切るのまでが早い傾向にあり、Wi-Fiルーターの購入前には発売時期の確認が重要です。

そこで今回はサポート期間が短い国内メーカーのWi-Fiルーターについてご紹介します。

グローバル展開していないWi-Fiルーターはサポート終了が早い

NECやiodata、ELECOMなど様々な国内メーカーが毎年新たなWi-Fiルーターをリリースしています。新規格への対応やメッシュネットワークの採用など変化の激しい分野である以上、新製品が続々と登場することは当然ですがリリース済みの製品サポート期間についてどのメーカーも公表していません。

おおよその目安としてリリース後5年間はアップデートが提供されてる製品がほとんどですが、ユーザーが型落ち品を購入した場合は5年より前にサポートが終わり脆弱性の悪用を避けるために早く買い換えることにないます。

サポート終了したWi-Fiルーターの中にはメーカーが使用中止を訴えているモデルも多い

Wi-Fiルーターのサポート打ち切りはメーカー側のコスト的な事情によることころが大きく、重大な脆弱性が判明しても解決するためのアップデートをリリースできず使用中断を発表する国内メーカーが後を絶ちません。

例えばELECOM製 WRC-300FEBK-Sは2016年11月にリリースされたモデルですが、4年2ヶ月後の2021年1月には複数の深刻な脆弱性が判明するも修正アップデートをリリースできず使用中断をメーカーが推奨しています。

同様の使用中断はNECやロジテックの製品でも告知されていますが、サポート期間の短さや脆弱性対策のアップデートを提供しない理由については公表されていません。

サポート期間が長く、安心して使いたいならASUSやTP-Linkなど海外メーカー一択

グローバル展開で様々な国でWi-FiルーターをリリースしているASUSやTP-Linkなど海外メーカーは日本国内メーカーよりもサポート期間が長い傾向にあります。

また製品開発文化の違いから、こまめにアップデートをリリースしており不具合修正も早いという特徴もあります。製品の保証も日本国内メーカーは1年間だけですが、TP-Linkは3年保証付きで長く付き合えます。

まとめ

Wi-Fiルーターは必要がなければ頻繁に買い換える製品ではないため、メーカーの都合でサポート期間が変動し使用中断や買換えさせられてしまうといくらでもコストがかかってしまいます。

しかも多くの国内メーカーがサポート期間や脆弱性対策のアップデートをリリースしない理由を隠したまま、新製品をリリースし続けておりユーザー目線の製品サポートとはほど遠い現状にあります。Wi-Fiルーターを購入する際はこのようなメーカーサポートの実態もよく比較検討し購入することをおすすめします。

HDDのAVコマンドと対応製品

HDDはパソコンだけでなく様々な家電にも内蔵されており、低価格で大量のデータ保存を可能にしています。そのためHDDの製品仕様にはパソコン以外の用途を想定したものもあり、データの書き込みを中断させないAVコマンドもその一例です。

そこで今回はHDDのAVコマンドと対応製品についてご紹介します。

録画データなどをストップさせることなく延々と書き込み続けるためにはAVコマンドが必須

AVコマンドは随時送られ来る書き込みデータをスムーズにHDDへ記録するための機能です。書き込みデータには接続ケーブルが受けたノイズや、読み取りデータの異常などエラーが含まれていることが珍しくありません。

パソコンであれば何度も読み取りを繰り返し修復を試み、それでも正常なデータとして扱えなければ書き込み自体をキャンセルすることが一般的ですがエラー補正よりもリアルタイムで記録し続けることが優先されるべきシーンがあります。

そのようなシーンではAVコマンド対応のHDDを使い、エラーはエラーとして書き込みを行い、作業が中断することを防ぎます。

AVコマンド非対応のHDDは書き込みデータにエラーがある度に処理が止まってしまう

仮にAVコマンド非対応の場合、徹底的にエラーが出なくなるまで修復を試みるため映像データなどにありがちな元データの破損時には対応出来ません。

そのため大きなエラーがある度にHDDへの記録が止まり、映像データなら複数に分割されてしまいます。AVコマンド使用時にはデータ補正が必要最低限行われますが、書き込み処理を優先しひとつのデータとして書き込みが途切れることなく継続されます。

AVコマンドが真価を発揮するのはリアルタイムでデータ保存を行うレコーダー機器

AVコマンドは主にリアルタイムで記録が必要な防犯カメラや地デジレコーダーで真価を発揮します。

最近ではNASをレコーダーとして使用するケースも増えており、NASキットへAVコマンド対応のHDDを搭載することでユーザーが必要な容量のレコーダーを作り上げることもできます。また既存の市販レコーダーもAVコマンド対応HDDなら内蔵HDDと交換し修理や容量をアップグレード可能です。

HDDのAVコマンド対応情報は非公開な場合や、モデルチェンジ時に仕様変更されがち

HDDメーカー大手のWesternDigitalは用途別に複数のモデルを展開しており、監視カメラ向けとされているWD PurpleはAVコマンド対応とアナウンスされてきました。

しかし2020年末の同シリーズモデルチェンジにより同じWD Purpleシリーズ内でAVコマンド非対応モデルと対応モデルが混在する現象が発生しています。

他のHDDメーカーもAVコマンドについては明確な記載がないことが多く、実際に購入しないと対応してるか分からないことも珍しくありません。

まとめ

AVコマンドは記録を中断できない用途で必須の機能である一方、対応しているHDDを入手するにはネット上の書き込みを参考にして購入する必要があります。

現状AVコマンドはSSDの対応品がなく、今後も信頼性の高い保存先としてAVコマンド対応HDDはシェアを維持するものと思われます。