※当ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。

SSDの耐久性とパフォーマンスを向上させる「オーバープロビジョニング」とは

SSDはHDDとは異なり、物理的には比較的シンプルな構成です。一方で、ソフトウェアの制御によって耐久性やパフォーマンスが変動することもでも知られています。

最近でも某有名ガジェット系サイトで、QLCなSSDをSLCへと変貌させるツールが話題になっていましたね。

今回は、SSDの耐久性とパフォーマンス向上に有効な技術「オーバープロビジョニング」を紹介します。

オーバープロビジョニングとは

オーバープロビジョニング(OP)は、SSDの一部をキャッシュとして割り当てる技術です。ファームウェアの最適化に使われる技術なので、普段はほとんど触れる機会がないですね。

オーバープロビジョングを活用することで、SSDのガベージコレクション(GC)が効率的に行われ、データ転送速度の維持やSSDの書き換え寿命が向上する、とされています。

ちなみにガベージコレクションとは、簡単に言えば「メモリ領域の開放と再利用」を行う技術です。プログラミングの世界で使われる用語ですが、処理に必要なメモリ領域を都度解放・再利用するのではなく、自動的に行ってくれるのでデータ処理の効率が上がります。

オーバープロビジョニングがもたらすメリット

オーバープロビジョニングがもたらすメリットをもう少し具体的に見ていきましょう。

オーバープロビジョニングでは、SSDの中で一定領域をオーバープロビジョニング専用の領域として確保しておき、「SSDコントローラー専用の処理領域」とするわけです。

この領域は全体の数%ですが、我々普通のユーザー(つまりOS側)からは見えません。だいたい7%程度が確保されるとのことです。

SSDコントローラーは、この専用領域をSSDの制御に使い、制御能力が高まることで以下のようなメリットが発生するとされています。

書き込み能力の向上

SSDは通常、データを上書きする前に既存のデータを削除します。この処理には時間がかかるうえに、使用中のデータが含まれることもあります。

そのため、削除処理時に使用中のデータをほかの領域に移動させなくてはなりません。つまり「使用中のデータを移動→もとの場所にある古いデータを削除→新しいデータを書き込み」という処理が発生するわけですね。

空き容量が少なくなると「データ移動→削除」の回数が増え、SSDのパフォーマンスが低下するのです。

一方で、オーバープロビジョニングが実行されていると、あらかじめ確保された専用領域に新しいデータを一時的に保存し、既存データを削除して書き込むという処理が可能になります。

前述の「データ移動→削除」のうちデータ移動の頻度が減るので、総合的な書き込みパフォーマンスが向上するというわけです。

また、書き込みが完了したらガベージコレクション機能によって専用領域に確保された新しデータは削除されます。

長寿命化

もう一つのメリットは長寿命化です。

SSDのデータは「ブロック」という単位で管理されますが、このブロックに不具合が発生するとSSDに寿命は短くなります。

オーバープロビジョニングでは、あるブロックに不具合が発生した場合、そのブロックをオーバープロビジョニングで確保された領域に配置することで、SSDの寿命の低下を防ぐという使い方も可能です。

大容量なSSDほどオーバープロビジョニングの効果が効果が大きい?

オーバープロビジョニングは、SSDの「余剰領域」から確保されます。SSDの余剰領域とは「物理的なNANDの搭載量」から「ユーザーが利用可能な領域」を差し引いたもの。

例えば480GBのTLC SSDならば、物理的には512GiBのNANDが搭載されていますが、そのうち実際にユーザーが使用できるのは447GB程度。余った部分、つまり15%ほどは余剰領域です。

この余剰領域からオーバープロビジョニング専用の領域が全体の7%ほど確保されるので、大容量のSSDほどオーバープロビジョニングの絶対値的な容量は大きくなります。

オーバープロビジョニング領域が大きい=効果が高い、とは言い切れないのですが、一時キャッシュや不具合ブロックの代替として使われることを考えると、容量が大きいことはメリットになりそうですね。

このページだけの特別価格!シークレットモデル!

G-Tuneのシークレットモデルが文字通り密かに販売されています。G-Tuneで販売されているゲーミングPCよりもとても安いモデルがあります。いつまで残っているかわからないので今すぐチェックすべし!

シークレットモデルの詳細はこちら

SNSでもご購読できます。