次々に新しいグラボが登場する中で、「保守用のグラボを何にするか」と考えることがあります。
保守用のグラボとは「不具合の調査やグラボが故障したときの予備に使用する」グラボです。いざというときに保守用のグラボがあるかないかで、トラブル解決にかかる労力がかなり変わってきます。
一般的に保守用のグラボは「そこそこ安くて新しいグラボ」、つまり型落ちの新品を選ぶことが多いのです。私がいま注目しているのは「GTX1650」。
今回は新発売されたGTX1650について吟味してみたいと思います。
2019年に登場したGTX1650
GTX1650は2019年4月に発売が開始されたエントリークラスのグラボです。GTX1050や1050Tiの後継モデルで、エントリークラスでありながらそこそこゲームもこなすという使い勝手の良い品。
2023年12月時点でも中古が結構出回っていますが、なんと今頃になってショート基盤の新モデルが登場しました。
この新モデルはMSIが提供しており、ショート基盤かつシングルファンクーラーのコンパクトモデル。モデル名は、「GeForce GTX 1650 D6 AERO ITX OCV3」です。
価格は税込み23800円で、ちょっと微妙なラインですね。そもそも同程度の性能のGTX1060が1万円ほどで買えてしまうので、新品とはいえ型落ちのエントリーモデルに2万円超は躊躇します。
しかし、それでも私は1個買っておこうかなと考えました。
型落ち新品は安定して長く使いやすい
購入を決意した理由ですが、これは冒頭でも述べたように「保守用」として使う可能性が高いからです。
グラボやモニターに不具合が生じたとき、問題の切り分けを行うためには別のグラボが必要です。このときに、できるだけ新しいグラボを用いる必要があります。
切り分け用のグラボは使用頻度が低く、例え故障していても気が付きません。中古を使ってしまうと「そもそもしっかり動いているものか分からない」ものを問題の特定に使うことになります。
その結果、よりややこしい事態に発展することもあるわけです。
例えば、メインのグラボAが故障していそうなとき、代替品の保守用グラボBも故障していると「グラボを2つ試してみてダメならモニターが悪いのか?」という間違った結論に至ります。
そのため、故障リスクが低い新品が適しているわけです。しかし、頻繁に使うわけではないので高いものは不要、となれば型落ち新品のエントリーモデルが最適になります。
二つ目の理由は「動作が安定している」こと。型落ち新品は性能こそ微妙ですが、細かい不具合やバグが出きったあとに発売されるので、動作自体は安定しています。
性能よりも安定性が必要とされる用途ではとても使いやすいので、ひとつは確保しておきたいところ。
ただし、正直高い
ただ、繰り返すようですが正直なところ4年半落ちのグラボに、しかもエントリークラスに24000円も出すのは惜しいとも考えました。
それもそのはずで、2019年4月の発売時には19000円程度、その後17000円くらいまで下がっていたものですからね。
実は、保守用の型落ち新品は「発売当初よりも高い」ケースが非常に多いのです。メーカーが輪も保守用として需要があることを知っていて、なおかつ競合も少ないので強気の値付けをしてきます。
これはマザーボードでも同じです。「古くて性能が低いのに高い」のは保守用のニーズがあって売れるからなのです。
ちょっと納得がいかないかもしれませんが、保守用のパーツを安く確保したいのであれば、リスクを承知で中古を狙うか、割高な新品を買うしかない状態なんですね。
ゲーミングPCや自作PCの意外な落とし穴ですので、ぜひ覚えておいてください。
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