ビットコインの高騰と半導体供給不足がグラフィックボードを直撃し、品不足が慢性化する中グラフィックボードメーカー最大手のNVIDIAがゲーミング向け製品のマイニング制限を新たに発表しました。
現行のRTX30シリーズの内、RTX3060だけはマイニング制限がありましたが他のモデルでも制限が拡大します。そこで今回は2021年5月出荷分からマイニング制限が掛かるRTX30シリーズについてご紹介します。
RTX3080、3070、3060Tiもマイニング性能を制限
RTX30シリーズでは3060だけがマイニング制限を落とし、ゲーミングユーザーへ入手しやすくするというNVIDIAの発表がありましたが、その対象を広げた形になります。
その要因として、ハイエンドである3080をはじめとする全RTX30シリーズに制限が行われることでマイニング専用グラフィックボードへ利用者が移行することが狙いと考えられています。
またRTX3060の場合、マイニング制限を解除する方法が確立されており同様の手口が使えないような対策も盛り込まれています。
Lite Hash Rate(LHR)モデルがマイニング制限製品の総称
2021年5月以降に出荷される製品にはLite Hash Rate(LHR)モデルの表記が加わり、従来の無制限品と区別が出来るようになります。また同じGPUであってもLHRモデルは別なハードウェアとして認識され、マイニング制限を解除可能な旧ドライバを受け付けない仕様になっています。
ゲーミングユーザーなら新・旧どちらの製品を選んでもゲーミングプレイに支障がないため、入手しやすいであろうLHRモデルを選びたくなる一方で中古買い取り相場は旧製品の方が高くなることも既に予想されています。もし定期的にグラフィックボードを入れ替えるなら値崩れしやすい可能性が高いLHRモデルはやや危険とも言えます。
Ethereumのハッシュレートが半減するだけのマイニング制限は無意味との見方も
マイニング制限についてはドライバ側でマイニング特有の動作をグラフィックボードが行った際に性能を落とす仕組みであり、Ethereumという仮想通貨に限定されています。
制限は約半分であり、前RTX20シリーズよりもやや低くなるため新規にRTX30シリーズを購入するよりも中古のRTX20シリーズがお得です。
しかし、他の仮想通貨はこれまで通りの性能でマイニング可能であり、Ethereumに固執しないならRTX30シリーズでも十分すぎるほどのマイニング性能があります。それこそがこのマイニング制限のもろさであり、品不足が解消しない要因の一つにもなっています。
まとめ
先行してマイニング制限を導入したRTX3060も実際には入手困難な状況が続いておりどれほどの効果があるのかは大いに疑問です。更にGPUだけでなくメインメモリの高騰も続いており、品不足に加えて製品価格の上昇も当面は避けられない模様です。
今回のマイニング制限拡大が少しでも効果を出して市場にグラフィックボードが戻ってくることを願わずにいられません。
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