法人や商用利用で利用されることが多いUTM(Unified Threat Management)はファイヤーウォールだけでなく通信を監視することで不正アクセスやウイルス感染からネットワーク全体を守ることが出来ます。
UTM一台でネットワークに関する全ての保護ができることから自宅でゲームサーバーを公開する際やNASの外部アクセス機能を使う際は是非とも導入したい周辺機器の一つです。しかしUTMはゲーミングPCよりも高価な製品も多く個人ユーザーには敷居が高いため普及が進まなかった経緯があります。
それでも近年はネットサービスの形態が多様化したことで、個人ユーザーにもUTMが必要と言われはじめています。そこで今回は個人ユーザー向けUTMを格安で自作する方法についてご紹介します。
UTMは本体と利用ライセンスでそれぞれ費用がかかる
UTM本体はシンプルなパソコンとほとんど変わりません。LANポートが複数搭載されている以外はCPUやメインメモリといった基本的なパーツはパソコンと共通する物も多く、実際にパソコンをUTMに転用することができます。
そしてUTMには本体とは別にネットワークを監視・保護するソフトウェアがセットになっており、ソフトウェアの利用年数によってライセンス費用が決まっています。
UTM本体が安くてもソフトウェアライセンスが高価なメーカーが多く、個人ユーザーが導入を検討したときにまず問題になる毎年の高額なライセンス料はUTM普及の妨げになっています。
個人使用なら無償で使えるUTMソフトウェアがある
各種セキュリティ製品メーカーであるSophosはUTMも手がけており、UTM用のOSとソフトウェアがセットになった「Sophos XG Firewall Home Edition」を個人使用ユーザーに限り無償公開しています。
Sophos XG Firewall Home Editionはマルウェア対策・WEBサイトチェック・フィルタリング・不正侵入防御・VPNをはじめとしたSophos製UTMと同じ機能があります。しかもソフトウェアライセンス料は無料なため個人ユーザーはUTM本体の代わりとなるパソコンを用意するだけでUTMを手に入れることが出来てしまいます。
UTMにするパソコンは古いパソコンや中古のサーバーマシンが最適
Sophos XG Firewall Home Editionは4コアのCPUと6GBまでのメインメモリをサポートしています。そしてUTMはルーターとパソコンの間に接続するため有線LANもふたつ必要です。USB接続のLANアダプタやPCI-Express接続のLANボードを増設してデュアルLAN構成にしましょう。
UTMソフトウェアの負荷は高くないため型落ち品のサーバーマシンや中古のサーバーマシンへインストールして24時間フル稼働させると安価にUTMを導入できます。買い換えて使わなくなたパソコンを流用する方法もありますがノートパソコンは発火のリスクが高いためデスクトップパソコンを使いましょう。
Sophos製UTMソフトウェアはユーザー登録必須
Sophos XG Firewall Home EditionはダウンロードとセットアップにSophosで取得したアカウントが必要です。アカウント取得は無料ですがパスワード等を忘れると最初からやり直すことになります。ダウンロードしたIOSデータをUSBメモリやDVD-Rへ書き出してUTMにするパソコンへセットアップしていきます。
セットアップ完了後はUTMとして使用出来るようにしますがDHCPなどルーターと重複する機能に関しては無効のまま設定を進めることで機能衝突を防ぎましょう。設定完了後は常時稼働させても良いですし、ネットへ接続するとき・ゲームサーバーを公開するときだけUTMを稼働させることもできます。
まとめ
一般的な購入方法では高額になってしまうUTMも低スペックなパソコンが一台あればコストをかけずにUTM化出来てしまいます。マインクラフトや7 Days To Dieなど仲間内だけで楽しみたいゲームにはどうしてもゲームサーバー構築とネット上へ公開というハードルとセキュリティ問題が付きまといます。
しかしUTMがあれば一時的にWindows10をゲームサーバーとして運用する際もある程度安心出来る上に日々のネット利用は格段に安全になります。もちろんネットワークに関する知識や勉強は必要ですが、楽しいゲームプレイを安全に続ける上で役立つことばかりですのでこれを期に挑戦してみてはいかがでしょうか。
このページだけの特別価格!シークレットモデル!
G-Tuneのシークレットモデルが文字通り密かに販売されています。G-Tuneで販売されているゲーミングPCよりもとても安いモデルがあります。いつまで残っているかわからないので今すぐチェックすべし!