PCゲームの面白さを構成する要素としては「グラフィック」「シナリオ」「システム」などが挙げられます。
近年は描画技術の向上によって「グラフィック」に偏重している印象がありますが、実際にゲーマーが評価しているのはどの要素なのでしょうか。
私自身がこれまで見聞きしたことや体験をベースにまとめてみたいと思います。
スマホゲーの大流行から考察
まず、ゲームの面白さの本質を考える際にとても重要なのが「スマホゲー」の存在です。近年のスマホゲーはとてもクオリティが高く、スマホは「ゲーム機」としての側面からも評価されるほど。
また、PUBGやAPEXのようにスマホ版が人気を博すタイトルも増えており、PCゲームとの垣根が非常に曖昧です。
単純な手軽さだけを見ればスマホゲーのほうがPCゲームよりも遥かに上であり、場所を選ばずにプレイできるという強みもあります。
ただし、スマホゲーの大半はPCに比べると画質やFPSの面で不利であり、誤解を恐れずに言えば「低クオリティ版」です。にもかかわらず人気は留まるところを知りません。
さらに、スマホゲーではいわゆる「ガチャ要素」があるような動きの少ないゲームも人気であり、これらはグラフィックよりもシステムが評価されていますよね。
反面「シナリオ」、つまりゲームのバックストーリーや物語といった要素はそれほど評価されていないように感じます。といったあたりをまとめると、
・スマホゲーから見えるゲームの面白さは「システム」「場所を選ばずにプレイできる気軽さ」に集約される
と言えるのかもしれません。
大ヒット作の大半は「システム」が評価された
国内外問わず、大ヒット作の大半は、今よりも遥かに描画技術・演算技術が遅れていた時代に生まれています。
その時代に評価されていたのは「システム」や「シナリオ」であり、描画技術の稚拙さはプレイヤーの想像力によって補完されていたと言えるでしょう。
例えばドラゴンクエストなどは、ウィンドウを重ねて表示させたり戦闘状況をリアルタイムにテキストで解説したりといったシステムが評価された名作であり、そのシステムを受け継ぎつつシナリオをブラッシュアップしていきました。
FFについても同様ですし、海外のFPSについてもシステム面の優秀さ=底堅い人気につながっていると感じますね。
PUBGやフォートナイトにしても、チームメイトとの協調感やクリエイティビティを刺激するシステムが、ヒットの理由だと思います。
「ガチャゲー」の絵に数十万支払うケースもあるが…
ここまでの内容に対する反論として
・ガチャがあるゲームのレアキャラは「グラフィック」が訴求力になっている
・美男美女、もしくはグラフィックが優れているキャラを操ることもゲーム性のひとつ
などが予想されますが、こうした訴求力やゲーム性を支えているのも「ガチャ」というシステムであって、やはりシステムは最も重要なのだと思いますね。
ちょっとスマホゲーに対する考察が長くなってしまったのですが、PCゲームにおいては「システム」への要望が非常に多く、Steamでヒットしているのもグラフィックは簡素でありながらシステムが優れているタイトルです。
良い例が「Terraria」ですね。グラフィックは80年代レベル(ファミコンレベル)なのですが、システムが優れているので今でも熱心なプレイヤーが大勢います。
特に「コンプ要素」「追加MOD」「基本は一人プレイだが協力要素もあり」といったシステムは、PCゲームの面白さを倍増させると思います。
RTXシリーズも第4世代になり、ますますグラフィックに力を入れたゲームが増えそうですが、面白さの根底を支える「システム」もしっかり見極めていきたいですね。
優れたシステムを持つゲームとの出会いは、とても有意義な時間をもたらしてくれますよ。
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