第10世代Coreシリーズ「Comet Lake-S」が発売されてから早3年半が経過しました。当時はまだまだAMDが強く、なおかつ円安も進んでいなかったので「手ごろ感」があるCPUが多かったですよね。
私も2020年に、第10世代のCore i5 10400を搭載した自作PCを追加しました。現状でも普通に使えているのですが、そろそろアップグレードを検討する時期です。
しかし、異常な円安と急騰する半導体価格のダブルパンチで、以前のように「安くて手ごろなIntel」ではなくなっているのも事実。
そこで、第10世代Coreシリーズからの現実的なアップグレードパスを考えてみます。
3年半で約1.8倍になったCPU価格
第10世代Core i5シリーズは、14nmプロセスでの製造や革新的なブラッシュアップがなかったこと、Ryzenの強い時期とも重なって価格は「弱気」でした。
つまり安かったのです。私の保有するCore i5 10400も、新品で約2万円でした。ところが、現在の同グレードであるCore i5 13400は最安値クラスでも約36000円。
実に1.8倍です。円安のほかにも様々な事情が加味されてこの価格なのですが、たった3年半で1.8倍になったCPU価格を許容できるかと言われると、ちょっと考えちゃいますよね。
そもそもこのクラスのCPUのターゲットは、「ゲームがそこそこ動いて、事務作業やブラウジング、動画視聴がストレスなく出来ればよい」という層。私もそのひとりです。
自然とコスパ重視になりますし、当時のIntelは非常に魅力的な価格を維持していました。性能も巷で言われるほどRyzenに劣るわけでもなく、なんでもそつなくこなして今でもストレスがありません。
こういうイメージを持つ方は意外に多く、「そろそろ4年になるし買い替えるか」と新しいCPUをリサーチしても、価格の高さに腰が引けてしまうわけです。
ということで、第13世代Coreシリーズ以外へのアップグレードパスを考えてみました。
中古で同世代~1世代上へ差し替え
昔からよくある手法ですが、「同じ世代、もしくは一つ新しい世代の上位グレードに変える」というアップグレードパスです。
今回の例でいえば、「Core i7 10700(8コア16スレッド)」や「Core i5 11600(6コア12スレッド)」あたりが候補になります。
ちなみに第10世代Coreシリーズは、同じソケット(LGA1200)の第11世代Coreシリーズまでが互換対象です。
どちらも新品ではそれなりに高いので中古を探ってみましょう。「Core i7 10700」は約27000円、「Core i5 11600」は約21000円で入手できます。
ちなみにこの2つのベンチマークスコアですが、マルチコアではコア数が多いCore i7 10700のほうが15%ほど上、シングルコアでは世代が新しいCore i5 11600のほうが15%ほど優秀です。
価格差を考えると、Core i5 11600が結構有望ですね。中古で良品が手に入りそうなら、Core i5 10400→Core i5 11600は結構魅力的なアップグレードになりそうです。
第12世代Core i5へ移行
もうひとつ、「Core i5 12400F(6コア12スレッド)」へ移行するというパターンもあります。
ちなみにCore i5 12400Fは円安に巻き込まれなかった最後のミドルレンジで、かなりコスパが良いですね。
ベンチマークスコアはCore i5 10400比で30%ほど高速という結果が出ています。(シングル・マルチともに)
中古価格は、22000~23000円というところ。ほぼ同価格の「Core i5 11600」に比べるとベンチマークはシングル・マルチともに5~10%ほど上です。
単体で見るとかなり「買い」なのですが、第10世代からのアップグレードとなるとマザーボードも買い替えが必要となり、この点が大きなマイナス。
第10世代からは第11世代のi5が良いかも?
ということで、あまり面白みのない結論ですが、第10世代Coreシリーズの「i5」クラスまでなら、Core i5 11600はかなり良いアップグレードパスになりえます。
発売から2年が経過し、そろそろ中古市場にも弾が増え始めるころですから、ねらい目かもしれません。CPU載せ替えだけで完了しますし、2万円でできるアップグレードとしては手間・コストともに優秀です。
ぜひ参考にしてみてください。
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