CPUプロセスルール微細化のメリットと開発競争

AMDが十数年ぶりにIntel製CPUを超えるRyzen第3世代を発表しましたが、AMDの逆転にはプロセスルールが根強く関係しています。Intelはプロセスルールの細分化がAMDよりも遅れており、この開発スピードの違いがIntel製CPUの高価格と供給不足に加えて性能面での逆転を許す結果を招きました。そこで今回はプロセスルール微細化のメリットと開発競争についてご紹介します。

プロセスルールが小さいほど同じ回路でも小さく製造可能

プロセスルールとは半導体回路の大きさを示す指標であり、プロセスルールが小さいほど回路をコンパクトに設計できます。もし同じCPUダイサイズならプロセスルールが細かいほど多くのトランジスタ等を実装できるため、プロセスルールは性能とCPUダイサイズに影響があります。

プロセスルールの微細化が進むと歩留りが向上し採算性が向上

CPUは高度な製造技術を必要とし、材料であるシリコンウエハーも非常に効果です。そのため製品の不良率は採算性を左右する重要な要素です。そして回路が大きいほど一枚のシリコンウエハーから製造可能なCPU数が減る上に、不良率も上がります。逆にプロセスルールの微細化で回路が小さいほど一枚のシリコンウエハーからより多くのCPUを製造し不良率も低下します。

プロセスルールはCPUの消費電力にも影響

プロセスルールの微細化は演算性能の向上・採算性に貢献する上に省電力化ももたらします。回路全体が小さくなるほど電気抵抗が減り、動作に必要な電力は少なくて済むという恩恵があります。さらに電力消費が少ないほどCPU動作中の発熱も抑えられ、CPUクーラーの小型化やノートパソコンならバッテリー駆動時間延長など多くのメリットを生みます。

プロセスルール微細化は半導体開発の重要課題

プロセスルールの微細化はあらゆる面でメリットしかありませんが高度な技術を求められるため、すぐに微細化が進むわけではありません。最新のAMD Ryzen第3世代は7nmですがIntelは一部のハイエンド製品のみ10nm、普及製品に限っては14nmから脱することができない状況が続いています。Intelのプロセスルール微細化計画は大幅にずれ込んでおり、この遅れがAMD製品に全ての面において敗北する結果を招きました。

まとめ

プロセスルールの微細化は大幅な性能向上と高い生産性を見込めるためIntel・AMD問わず多くの半導体メーカーが取り組んでいます。順調に7nmで量産に成功し高性能でコストパフォーマンスの良いAMDと10nmより先に進めず性能の鈍化と高価格化を招いているIntelで差が開き続いており、Intelのプロセスルール微細化が進まない限りこの構図が変わることはなさそうです。

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