Intel製CPUのオーバークロックといえば、末尾「K」付きのモデル限定というイメージを持っていないでしょうか。
実はこれは誤りです。最近でこそK付きのモデルに限定されていましたが、以前は無印のモデルでもオーバークロックが可能でした。
第12世代「Alder Lake」では、久しぶりに無印のモデルでもオーバークロックが可能になっており、一部のPCファンが注目しています。
Alder LakeではSky lake以来の無印OCが可能!
2015年に発売された第6世代CPU「Sky lake」では、無印モデルでもオーバークロックが可能でした。
いわゆる「Non-Kモデル(末尾にKがつかないCPU)」であっても、UEFI上から設定を変更することでCPUの性能を底上げできたのです。
しかし、第7世代以降はK付モデルに限定されてしまい、Intelの自動オーバークロック機能のみが有効となっていました。
ところが、第12世代CPUであるAlder Lakeで無印OCが復活。これは、Alder Lake世代のCPU内で、ベースクロックがロックされていないことに起因します。
さらにマザーボードメーカーがベースクロックの変更が可能であることに気づき、オーバークロック機能を持つ製品をリリースしたことから、「Non-Kオーバークロック」が可能になりました。
Core i5 12400が5GHz以上で動作の報告も
いまのところ、マザーボード上の機能のみでNon-Kモデルのオーバークロックが可能なのは、ASUSのZ690チップセット搭載のモデルだけです。
具体的にはASUSの「Z690シリーズ」のうち、
・ROG Maximus Z690 APEX
・ROG MAXIMUS Z690 HERO
の2モデルで可能だそうです。こうした情報は海外のユーザー「Der8auer」氏によってもたらされており、今後は日本でも情報が広まっていくかもしれませんね。
ただし、Intelが公式にサポートしている機能ではなく、自分で一からオーバークロック耐性を見極めつつ、設定を詰めていく必要があります。
一部では、B660マザーボードでも可能との情報が流れていますが、これは国内では未確認のためリスクが大きいですね。
実際にASUS Z690チップセット搭載のマザーボードでどのくらいのオーバークロックが可能かというと、Core i5 12400が5.2Ghzで動作したようです。
ちなみにCore i5 12400の定格動作は2.5~4.4Ghzですから、18~108%のオーバークロックに成功しているということになります。
実際のオーバークロック手順は以下の通りです。
- BIOS設定から「Extreme Tweaker」→「Tweaker’s Paradise」→「Unlock BCLK OC」を「Enable」に変更
- CPUのBase Clockが編集可能になるため、任意の値に変更
- メモリ速度、キャッシュ、CPU電圧などを調整しながらオーバークロック
実はこの方法、自作PC黎明期によく使われていた方法です。当時はベースクロック×倍率のどちらかを変更しながらオーバークロックを行っていました。
また、CPUのクロックにマッチするメモリクロック、電圧などもユーザーが完全手動で調整しており、「CPUが動作するギリギリのポイント」を時間をかけながら探っていたわけです。
最新のAlder Lakeで、古式ゆかしいこの方法が復活するとは思いもしませんでしたが、「CPUのクロック数を意のままに変更できる」という楽しみが増えるのではないでしょうか。
ただし、調整を失敗するとPCが起動しなくなることもあるので、完全に自己責任ではありますが……。
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