新しいHDDを購入したときや、中古のHDDを再利用したいときに必ず行う作業が「フォーマット」です。
しかし、「クイックフォーマット」「通常フォーマット」「セクタチェック」など複数の方法が表示されますよね。どれを選べばいいのか迷う方も多いのではないでしょうか。
実は、フォーマット方法によって作業時間や安全性、データ消去の確実性に大きな違いがあります。今回は、代表的なHDDフォーマット方法と、それぞれの特徴・使いどころをわかりやすく解説します。
HDDフォーマットとは何か?
HDDフォーマットとは、ディスクの使用準備を整える作業のことです。
フォーマットを行うことで、HDD内にデータを保存するためのファイルシステム(NTFSやFAT32など)が作成されます。
フォーマットには大きく分けて物理フォーマットと論理フォーマットの2種類がありますが、私たちが実行するのは論理フォーマットです。
今回は、その中でも具体的な方法として以下の3つをご紹介します。
クイックフォーマット
特徴とメリット
クイックフォーマットは、最も手軽で短時間で終わるフォーマット方法です。Windowsの「ディスクの管理」やフォーマットメニューで、数秒~数分で完了します。
実際に行われている処理は、「ファイルシステムの構造を初期化し、過去のデータの「管理情報」を削除する」だけです。
データそのものは消去されずに見えなくなるだけなので、復元ソフトを使えば元の状態に戻ります。
デメリット
クイックフォーマットでは不良セクタ(物理的な欠損領域)のチェックは行われません。
中古HDDや長期間使っていなかったHDDをクイックフォーマットした場合、後から読み取りエラーが発生するリスクがあります。
通常フォーマット(フルフォーマット)
特徴とメリット
通常フォーマットは、ファイルシステムの初期化に加え、HDD全体の不良セクタチェックも同時に行う方法です。
Windowsでは、フォーマット時に「クイックフォーマット」のチェックを外すと、通常フォーマットが実行されます。
容量にもよりますが、数十分から数時間かかります。しかしHDDに物理的な問題がないかどうかを確認しながら初期化できるため、安全性と確実性重視の方にはおすすめです。
デメリット
時間が非常にかかる点が最大のデメリットですね。正直長いです。
また、過去にハードな使われ方をしたHDDでは不良セクタが多く、フォーマットが途中で失敗することもあります。
badblocksコマンド(Linux)
特徴とメリット
Linux環境でHDDの物理セクタチェックと書き込みテストを行う場合に使われるのが、badblocksコマンドです。
HDD全体に対してランダムデータの書き込みと読み取り検証を行い、不良セクタがあるかどうかを徹底的にチェックします。
中古HDDの状態確認や、重要なデータ保存前の検査として実行する方が結構いますね。ベテランの自作PCユーザーやサーバー管理者に利用されています。
デメリット
この方法は非常に時間がかかります。HDD容量が2TB以上の場合、数十時間単位での作業が必要になることも。
また、HDD内の全データが完全に消去されるため復旧は不可能です。
最も手軽でおすすめの方法は?
ここまで3種類のフォーマット方法をご紹介しましたが、どれが最もおすすめかは用途によって異なります。
新品のHDD → クイックフォーマットでOK
新品のHDDであれば工場出荷時に物理検査が行われているため、クイックフォーマットで十分です。
中古HDDや長期間放置HDD → 通常フォーマットを推奨
中古HDDや以前にエラーが発生したことがあるHDDでは、通常フォーマットを行い、不良セクタがないかを確認しておきましょう。長いですが我慢です。
信頼性最重視 → badblocksコマンド
仕事用バックアップや長期保存データ用HDDなど信頼性を最優先する場合は、時間がかかってもbadblocksコマンドでの全セクタ検査が最適です。
ただし一般的なPCゲーマーには不要だと思いますね。私の周囲でもここまでやる方はほとんどいなくなりました。
普通はクイック、古いHDDなら通常フォーマットでOK
HDDフォーマットには、「クイックフォーマット」「通常フォーマット」「badblocksコマンドによる徹底検査」と、複数の方法があります。
新品HDDや新しめのHDDならば、クイックフォーマットが最も手軽でおすすめです。
中古や不安要素のあるHDDでは、通常フォーマットを使いましょう。まあ、大半はクイックで十分だと思います。
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