ゲームにおいて、モニター選びはプレイ体験を大きく左右します。その中で、ブラウン管テレビ(CRT)は「最強のゲーム用モニター」として、多くのゲーマーから支持されています。
現代の液晶モニターにはない独特の特性が、特にリアルタイム性を求めるゲームで際立つのだとか。
なぜブラウン管テレビがこの称号を得ているのか、液晶モニターに比べてどのように優れているのか、そしてFPSやシューティングゲームに向いているのかを解説します。
ブラウン管テレビがゲーム用モニターとして適している理由
ブラウン管テレビは映像をアナログ信号で直接描画するため、遅延が非常に少ないことが特長です。
映像の表示がリアルタイムで行われ、ゲーム中の操作に対する反応が素早く感じられるため、プレイ体験が向上します。
また、ブラウン管特有の滑らかな動きと深い色合いは、ゲーム画面の自然な発色を実現し、レトロゲームを当時の雰囲気で楽しむことができます。
ブラウン管テレビは、アナログ信号を直接電子銃を用いて画面上に描画する仕組みです。電子銃が陰極から発射され、画面上の蛍光体に電子を衝突させることで、画素を発光させます。
このプロセスは、画面全体にわたり1本の電子ビームが走査線を高速にスキャンして行われ、表示は一瞬で完了します。
そのため、映像信号が到達すると、ほぼ即座に表示が完了するのが特徴です。
液晶モニターに比べて優秀な点
液晶モニターに比べて、ブラウン管テレビは応答速度が速いという点で優れています。
液晶は応答速度が遅いことがあり、動きの速い映像で「モーションブラー」や「ゴースト現象」が起きやすいです。
一方、CRTはこれらの問題がないため、素早い動きでも鮮明な映像を維持します。物理的な発光に基づいているため、応答速度が理論上ゼロに近いです。これは、映像の切り替えがほぼ瞬時に行われることを意味します。
これに対して液晶では、画素が異なる色に変わる速度が制限されるため、応答速度がブラウン管ほど速くはなりません。
リフレッシュレートについてもアナログ信号を利用しているため、従来の60Hzや75Hzといった周波数での動作が極めて滑らかです。
また、ブラウン管は視野角が広く、画面のどの位置からでも発色や輝度が均一であるため、映像が見やすいのも利点です。
FPSやシューティングに向いているか
FPSやシューティングゲームは瞬時の反応が求められるため、低遅延と高い応答速度が非常に重要です。
ブラウン管テレビは遅延がほとんどないため、入力した操作が即座に画面に反映され、正確なエイムや素早い動きが必要なゲームで真価を発揮します。
また、映像の滑らかさや細かい動きの再現性が高いため、シューティングゲームの弾幕や高速スクロールの状況でもプレイヤーがしっかり対応できます。
総じて、ブラウン管テレビはその応答速度の速さや低遅延といった特性から、リアルタイムの反応を要求されるゲームで特に強みを発揮します。
最新の液晶モニターにも進化はありますが、古典的なゲーム体験を極めたいなら、ブラウン管の性能は今なお魅力的です。
ただし、入手性は非常に悪いのでお手軽さならば低遅延なゲーミングモニターに軍配が上がるでしょうね。実は私も程度の良いCRTモニターを探したことがあるのですが、数が少ないうえに割高でした。
また、「高画質化回路でデジタル変換してるブラウン管」遅延が出ます。なので高画質化機能がない古いブラウン管テレビでなければ、「無遅延」の恩恵はありません。
つまり相当な「マニア向け」なのです。もはや消えゆく技術ですが、お財布と時間に余裕がある方はぜひ探してみてください。
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