ミニPCが普及し始めるようになり、ゲーミングPCの小型化に拍車がかかっています。しかし、ミニPC特有の問題である「グラボの弱さ」がネックである状況に変わりはありません。
特にスペースの制限があるミニPCでは、独立型のグラボを搭載できないため、CPU内蔵グラフィックに頼ざるを得ないのですが、これが明らかに性能不足。
しかし、ミニPCの雄「MINISFORUM」がその問題を解決してくれるかもしれません。
MINISFORUMとは?
MINISFORUMとは香港を拠点とする企業「BESSTAR TECH LIMITED」が展開するミニPCブランドです。
超小型PCでありながら、かゆいところに手が届くスペックとコスパの良さがウケて評判を呼んでいます。
そんなMINISFORUMの特徴は、何といっても「ゲーム用途でも使える」という点。普通、ミニPCはゲーム用途を除外して作られていますが、MINISFORUMのPCは独立型グラボを搭載していてゲーム用途でも力を発揮するものが多いのです。
最近ですと、Radeon RX6600Mを搭載したHX90なんかが話題になりましたね。ちなみにRadeon RX6600Mはラップトップ向けに開発されたGPUで、RTX 3050 Tiを上回る性能を持っています。
この優れたGPUの採用が、超小型PCをゲーミングPCとして成立させることに一役買っているわけです。
内蔵グラフィックのみのモデルも優秀
ところが、MINISFORUMのすごさはこれだけではありません。MINISFORUM UM690では、独立型GPUを使用せずにエントリークラスのゲーミングPCを成立させています。
具体的にはAMDの「RYZEN 9 6900HX」を採用していて、このCPUに内蔵されたRadeon 680Mがかなりの性能を持っているのです。
ちょうど手元にレインボーシックスシージがあったので、友人から借りたMINISFORUM UM690を使ってスコアを簡単に比較してみました。
・レインボーシックスシージ 1080P 中設定で比較
Radeon 680M(RYZEN 9 6900HXに内蔵、GPUコア数12、2.4GHz動作版)…約90
GTX 1650 Max-Q…118
Core i7-12700Hの内臓グラフィック(Iris Xe G7 96EU)…65
Intel CPUの内臓グラフィックの中で最高峰ともいえるIris Xeと比較しても35%ほどスコアが良いことがわかります。
またエントリークラスの独立型GPUである1650比で75%ほどの性能です。1650自体が決して高性能ではないものの、軽めの3DゲームではWQHDで60FPSを叩き出せる実力を持っています。
Radeon 680Mは内蔵グラフィックとしては破格の性能で、前時代のエントリークラスグラボと同等クラスの性能があると考えて良いでしょうね。
実際にプレイしてみると、フルHDかつ中程度の画質設定ならば問題なくプレイできました。予想よりもずっと良くできています。
コスパも超良好
超小型PCの宿命ともいうべき「コスパの悪さ」も克服してます。MINISFORUM UM690の価格は2023年9月現在で約78000円。
グラボだけで5万円超えが当たり前の時代に、軽い3Dゲームまでこなせるメモリ16GB、SSD512GBのPCが8万円を切るわけですから、これはかなりコスパが良いですね。
もしこの性能で満足できなければ、もうワンランク上のHX99Gを選ぶとよいかもしれません。こちらはRYZEN 9 6900HX+Radeon RX6600Mで価格は137000円。
メモリ32GBで、なおかつ超小型というメリットを考えると決して高くないと思います。私も久しぶりにミニPCの購入を本気で検討しています。今後も性能を犠牲にしない、実用的なミニPCが増えてほしいですね。
>> MINISFORUM Venus Series UM690の詳細
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