CPUはIntel、グラボはNvidiaという組み合わせは昔からゲーミングPCの鉄板です。しかし、グラボといえばRadeonという時代もあったのです。
現在はゲーム用途=Nvidia(RTX、GTX)というイメージが先行していますが、実はコスパで見るとRadeonも結構優秀です。にもかかわらず、なぜRadeonはここまで不人気なのでしょうか。
ゲームのNvidia、クリエイティブのRadeonという棲み分け
20年以上前から、Nvidiaのグラボはゲームに強いという風潮がありました。その一方でRadeonは発色の良さからクリエイティブ系に強いと言われていました。
クリエイティブ系とは、静止画の加工やグラフィックデザインなどですね。この風潮は現在でも一部受け継がれており、フレームレートを求めるならNvidia、見た目の良さを取るならRadeonと考える方が多いようです。
しかし、今ではこの棲み分けもあまり意味がないように思います。現在はどちらも得意・不得意の差がありませんし、一定以上のランクならばゲーム用途で大差がつくこともありません。
この状況はすでに10年近く前からあり、「予算と要求性能を満たすならば、NvidiaでもRadeonでも好きなほうを買えばよい」というのが私の意見です。
Radeonが圧倒的に不人気な理由
一部のモデルはNvidiaに匹敵(もしくは凌駕)しているにもかかわらず、Radeonのグラボは不人気です。
ネット上の意見を総括すると
- そもそもBTOパソコンに組み込まれないので使う機会がない
- Nvidiaばかり触れてきたのでRadeonの事情をよく知らない
- 中古で売却するときにNvidiaよりも価格が下がりやすい
といった内容が多く、これらがRadeon製グラボの不人気の原因とも言えます。また、ドライバの熟成がNvidiaよりも遅く、トラブルが多いという意見もありましたね。
これに加えて、ゲーム開発企業の多くがシェアの高いNvidia製グラボを想定して開発を進めるため、Radeonのグラボではパフォーマンスが出にくいのでは、という意見も見られました。
実際にレイトレーシングが効くタイトルでは、専用コアを積んでいるNvidiaのグラボのほうがパフォーマンスは出やすいですね。
ちなみにAIやVRといった先端分野でもNvidiaがリードしており、Radeon製のグラボはやや遅れを取っています。
不人気ゆえにコスパが高いグラボもある
学術や研究用途はさておき、ゲームや動画関連に限って言えば、Radeonのグラボは高コスパなモデルがあります。
例えば、「RX6700XT」や「RX6600XT」は、レイトレーシングさえ使わなければ非常にコスパが高いです。
RX6700XTに関して言うと、DX12環境でのベンチマークスコアはRTX3070に匹敵する一方、価格は20%も安いという結果があります。
・RX6700XT 12GB GDDR6(384GB/s):実売価格6万円前後
・RTX3070 8GB GDDR6(448GB/s):実売価格75000円前後
※2023年2月時点
消費電力はほぼ同じ(230Wと220W)でありながら、メモリの搭載量はRX6700XTのほうが上(GDDR6 12GB)です。
データ転送の帯域幅ではRTX3070に分がありますが、こちらはGDDR6 8GBであり、単純なメモリ量で言えばRX6700XTの圧勝。
おそらく知名度の低さや、レイトレーシングの性能がRTX3070比で4割も低くなってしまうことが安さの理由なのかなと思います。
しかし、私のようにほとんどレイトレーシングを使わないユーザーにとっては、有望なアップグレードパスですね。
Radeonはどの世代にもNvidiaを凌ぐコスパのモデルがありますので、ぜひ探してみてください。
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