ゲーミングPCと一般的なPCの大きな違いは「チューニング(設定)項目が非常に多い」という点です。
そこで今回は、ゲーミングPC初心者に向けた設定項目の知識をまとめて解説していきます。
CPU、メモリ、冷却対策は必須
ゲーミングPCの設定ポイントは、「CPU」「メモリ」「冷却対策」の3つです。
CPU設定のポイント
特に第12世代以降のIntel製CPUを使用する場合は、設定が非常に大切です。
というのも、第12世代以降はPBPとMTPという項目の設定によってCPUの性能が大きく変化するからです。
PBPは従来のTDPと同じ意味を持つ項目であり、「通常使用時の消費電力」を指しています。以前のCPUでは「PL1(Power Limit1)」という表記でした。
これに大してMTPは「最大ブースト時の消費電力」です。従来のPL2に相当しますが、PL2よりも柔軟に動作クロックが変化するため、MTPの設定=CPU能力の最大値と考えて良いでしょう。
MTPの設定を変更するには、マザーボードのUEFIに入り、「Short Duration Power Limit」という項目を「AUTO」から任意の値に引き上げます。
無制限設定にしたければ、4000Wなど大きな数字を入力すればOKです。ただし、Z690などを採用したマザーボードでは、AUTOが事実上の無制限設定になっていることもあるため、その点は注意しましょう。
無制限設定かどうかを確認するためには、AUTOと表記されている場所の左側にある数字を見ます。この数字が2000W以上になっていれば、ほぼ無制限設定と考えて間違いありません。
また、ここがとても重要なのですが、MTP設定を無制限に引き上げたあとは、必ず「CPUクーラーもリテール以外に交換」するようにしてください。
MTPが無制限になるとCPUの温度が非常に高くなり、サーマルスロットリングが発生して性能が低下することがあります。
しかし、リテール以外の大型CPUクーラーで冷却能力を上げると、MTP定格設定+リテールクーラー装着時に比べて3割以上も性能が伸びる例が確認されています。
なので、「MTP設定の無制限化」と「CPUクーラーの交換」はマストだと考えておきましょう。
メモリ設定のポイント
メモリについても「XMP」という項目をUEFI上から設定することで、本来の性能を引き出すことができます。
XMPはOCメモリの内部に買い込まれたプロファイルのひとつです。XMPには定格動作よりも高い性能を引き出す動作クロック情報が書き込まれており、これをUEFIが読み込むことでメモリの動作速度が向上します。
XMP設定を反映させるには、UEFI内の「Overclock Tuner」や「X.M.P」という項目を探し、プルダウンメニューから「XMP」を選択したり、「Enable」を選択することで完了します。
マザーボードメーカーによって項目が違うのですが「モデル名+XMP設定」などで検索するか、メーカーのHPからマニュアルをダウンロードすることで見つかるはずです。
ちなみに、XMPの設定を適切に行うと、同じOCメモリでもベンチマークスコアが4~15%向上するという結果もあります。
冷却設定のポイント
冷却設定のポイントは、「ファンコントロール」の設定にあります。
マザーボードメーカーでは、Windows上から操作できるファンコントロールアプリを提供しているため、まずはこのアプリをインストールしましょう。
また、UEFIからファンコントロールが可能なモデルもあります。ファンコントロールでは「CPU使用率」と「ファンの回転数」を紐づけて設定できるため、冷却性能を自由に高めることが可能です。
CPUファンとケースファンの回転数を高めに設定すると、一気に冷却能力があがるため、ゲーム使用時には最適かもしれません。ただし騒音が増しますので、静音ファンへの交換も視野に入れておきましょう。
設定はゲーミングPCの命
ゲーミングPCは、チューニング次第で性能が100%引き出せることもあれば、50%程度しか使えないこともあります。
ここで紹介した3つは、いずれも必須項目に近いので、必ず見直すようにしてみてください。
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