Samsung製NVMe SSDは搭載している自社製コントローラ高いパフォーマンスを実現しており市場でも人気です。最新モデルの980PROシリーズも製品保証が非常に長い5年間と手厚いことから自作パソコンだけでなく、ゲーミングBTOパソコンでもオプションで組み込めるショップが多数ありますが、製品価格は競合他社製品と比べると高めです。
しかし980PROシリーズの持ち味と価格を両立した新たな製品群が登場し、注目を集めています。そこで今回は廉価版Samsung製NVMe SSD「980シリーズ」についてご紹介します。
高価なDRAMキャッシュを非搭載にすることで価格を下げた980シリーズ
DRAMはSSDの製品価格を左右するほど高価な部品であり、より高速で容量の多いDRAMを採用するほどキャッシュによりNANDの読み書きが早くなり、結果パフォーマンスが向上します。
980PROシリーズでは従来通りDRAMを実装していますが、廉価版の980シリーズではDRAMを実装しない代わりに製品価格を下げてリリースすることが可能になりました。
そして、DRAMキャッシュの代用としてパソコンのメインメモリの一部をSSD用のキャッシュに使用するHBM(Host Memory Buffer)を採用し、前モデルの970PROシリーズとほぼ同等の性能を実現しています。
HBM(Host Memory Buffer)はWindows10なら自動的に有効化されるため設定不要
HBMはWindows10 Anniversary Updateでサポートされた機能であり、対応SSDを接続するだけで自動的にメインメモリの一部をキャッシュに割り当てます。
通常、HBMの設定を変更する必要はありませんが、レジストリを変更することで有効化・無効化の切り替えやキャッシュ容量を指定できます。キャッシュ容量設定はデフォルト値からわずかに増やすことが出来る程度な上、パフォーマンスへの影響も軽微な割に設定難易度が高くヘビーユーザー向けです。
またWindows10以外のOSではドライバレベルで細かい設定が必要だったり、そもそもHBMが非対応という状況であり980シリーズはWindows10専用SSDとも言えます。
ハイパフォーマンスのDRAMキャッシュ実装製品と、価格と性能のバランス型DRAMキャッシュ非搭載製品の2ラインナップ化が進むか
HBM対応SSDは以前から流通していましたが、Samsungが980シリーズで本格参入したことにより競争はさらに激しくなります。
980シリーズが980PROシリーズより遅いといってもSATA接続の同社製品と比べ6倍近く読み書き速度が速いことに変わりはなく、ゲーミング用途でも十分なパフォーマンスを発揮できます。
今後はDRAMキャッシュありのハイエンドとHBM対応の準ハイエンドの2ラインナップが定番となりそうです。
まとめ
NVMe SSDは高価な分、高速という印象を持つユーザーも多いかもしれませんが実売価格はSATA SSDとほとんど差がなくなってきています。さらに980シリーズのようにDRAMキャッシュレスで価格がさらに下がるとコストパフォーマンス面でもNVMe SSDが勝るケースはますます増えていくことでしょう。
もしマザーボードにNVMeスロットがあるなら低価格なSATA接続SSDよりも、価格と性能のバランスが良いHBM対応NVMe SSDをおすすめします。
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